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【ユーザー/イベントレポート後編】「次回は自家繁Ver.を出品するぞ!」わが家のベタ愛が止まらない溝邊千聖さん(東京都)

日本唯一の公認コンテストとしてすっかり定着した「日本ベタコンテスト2023」。 公認だからこそ受賞すればハクがつきますが、審査基準もシビアなのも公認たる所以。 後編では、そんなコンテストに果敢に挑戦した東京都の溝邊千聖(みぞべちさと)さん独自のアクアスタイルにも着目。 公開審査や表彰式が行われた2日目の様子も合わせてお送りします。

ベタ格安コーナーも

コンテスト2日目。今日はいよいよ一般公開。2012年に第1回目が開催されたベタコンテストも、今回が12回目。コロナの影響で開催が危ぶまれたこともありましたが、ここへきてようやく回復。ベタもベタユーザーも、そして海外からの国際審査員も帰ってきました。 開場前、会場入口付近にいたお二人。あれ?確か昨日もいてはりましたよね(笑)?「はい、おりました(笑)」。かくして来場者第1号となったのは、滋賀県からお越しの青野英二さんご夫妻。何とピアニスト。屈託のない笑顔のご主人と、ロングが美しい奥様と。コンテストにエントリーしたため、青野さんたちも2日間連チャンというわけです。 青野さんご夫妻の目的はこれ。高品位のベタが格安で買えるコーナーがあったから。見ると、1000~2000円。会場ではついつい出品魚に目が行きがちですが、今や見逃せない定番コーナーとなりつつあります。買わないとソン(笑)。 一般入場者にはこんなプレミアムが配布されました。さすがにこんなにきれいに撮れるスキルはアリマセン(笑)。 何やら真剣な表情の千聖さん。一体何の打ち合わせなのでしょう。あまりにもマジすぎて、会話に入っていく勇気はありませんでした(笑)。 正面左側には、水槽メーカー・KOTOBUKIのブースが数年ぶりに登場。 ベタ飼育のためのLEDつきセット水槽、新発売されたばかりのベタ専用飼育水などを展示販売。足を止めるベタユーザーは少なくありませんでした。 ひときわ異彩を放っているコーナーがありました。レジンを使ったハンドメイドのベタフィギュア。若いころ歯科技工士だったという兵藤公彦さんの持込企画によって実現した特別展示。「老後の楽しみにできればな、と(笑)」。あきませんよそんな消極的なことでは(笑)。販路を見つけるべく、積極果敢に攻めていきましょう! 写真では本物と見分けがつかないほど、精巧にできています。種類やシチュエーションに応じて数点を展示。この日の審査員の目にも止まったらしく、早速商談も。もしかしたら、ベンツの1台や2台買えるくらいバズるかもよ(笑)。 アーアー、ただいまマイクのテスト中。新たな試みとして採用されたMCを千聖さんが担当。おお、そんなこともできるんですか。いやあ器用すぎます。もうすぐ始まる公開審査の様子を来場者にわかりやすくマイクを通して伝えるべく、自主連が始まっていました。

高まる公開審査のライブ感

いよいよ公開審査開始。会場のほぼ中央に置かれたデスクを囲むように審査員が陣取る、ベタコンテストではおなじみの光景。 そういえばアクアにはほかにもコンテストや品評会がありますが、公開審査がここまでエンターテイメント性があるのはベタコンテストの特徴でもあります。 来場者も興味深く審査員のやりとりを聞いています。英語がわかるのかどうかは、知らんけど(笑)。 言語の理解度はともかく臨場感もあって、なかなかいい雰囲気。 そしてこれも初の試み。SNSを通じたライブ配信も行われました。ナイスアイデア。会場だけでなくネットを利用したライブ配信なので、世界中のベタユーザーが釘付けになったかも知れません。 ん?誰もが知ってるアメコミのヒーローがこんなところに。水槽内のベタを刺激させるためによく使われる道具・カチョンを、オリジナルに仕上げたそうです。持ち主は一体? 持ち主はこの人でした。シンガポールから来日した公認審査員のコーディーさん。なんかわかるような気がしますよね(笑)。 そして正午すぎ、すべての審査が無事終了。 今回エントリーした出品魚のすべての賞が決まりました。審査員のみなさん、お疲れ様でした。表彰式は午後3時から。しばしお待ちを。

千聖さんの自宅を覗いてみた

さて、表彰式までの時間をお借りして、千聖さんの普段のアクアライフをのぞいてみましょう。東京都の自宅では、主にラックで枠組みされた場所が千聖さんの飼育スペースです。もちろん地震対策の一環として、ラックは必ず“突っ張り”のあるタイプを選んでいます。※画像はすべて千聖さん提供 飼育には市販のフレッシュロックをメイン水槽として使用。「1軍のオスは4リットル、2~3軍は3リットル、メスはすべて1.5リットルで管理しています」。今回の出品魚でも、移動にはフレッシュロックを使いました。メスの容器のほうが小さいのは、メスが巨大化して繁殖に適さないサイズになるのを防ぐため。「ただ、水量が少ない分3日~4日に1度は半換水を行っています」と、千聖さんなりの工夫が光ります。 最近はブラックウォーターで管理しており、そこに醸し出される美しい琥珀色にうっとりすることも。 基本的に、1年を通してパネルヒーターを使用。ほかに段ボールを敷くなどして、適切な水温を維持すべく調節しています。「なので、1段ごとに水温計は欠かせません」。子育てならぬ、ベタ育て。その姿は、まさにわが子を愛でるよう。

千聖さんのベタ繁殖テク

繁殖に使用する容器には、クリアウォーターと一緒にオスを入れてマジックリーフを浮かせています。「わが家では、繁殖が最も難しいといわれているダンボハーフムーンが9割で、繁殖率は6~7割といったところです」。いやいや、それってかなり優秀です。 孵化して間もない稚魚にはブラインシュリンプを与え、成長速度にもよりますが通常は1週間~2週間内に人口餌に切り替えます。 これからの季節は、ベランダも飼育場所として有効利用するという千聖さん。特に積極的に外に出すのは稚魚で、「どちらかというと、外飼いのベタのほうが強く大きく発色も鮮やかに成長する気がするんです」。ベタに限らず生きものにとって日光(紫外線)は、必要不可欠なのだ、とも。今年は、早くも収納ケースを活用して早速稚魚をベランダ飼育にチェンジ。ただし、「春先はまだ寒暖差が激しかったのでヒーターも活用しました」。稚魚の成長スピードに驚くことも多い千聖さん、「その過程は、成魚を扱う時より楽しかったりします(笑)」。 この子は2022年ベタコンテストに出品した個体から生まれたベタ。のちに、東京で開催されたアクアイベントで来場者の目に止まり、無事巣立って行ったそうです。まるでわが子のようにベタに愛情を注ぎ込む千聖さん。今回のコンテストではコレクターズグループでしたが、本来なら自家繁殖グループでの出品を強く希望する理由が、これでわかるような気がしました。

千聖さんが3位初受賞

表彰式を前に、石津さんと入念な打ち合わせ。公開審査のMCだけでなく、表彰式の進行役も務めます。 石津さんが「いやいや、そうやなしに、かくかくしかじか、、、」と言ってそう(笑)。 そして午後3時に表彰式がスタート。さっきまでガランとしていた会場でしたが、この時間になると続々と人が集まってきました。 表彰式では、それぞれの部門のベスト3が個別に表彰され、賞品授与も行われました。入賞者のみなさん、おめでとうございました。なお詳細については、ベタショップ・フォーチュンさんのホームページでご覧ください。 なお、会場一番乗りだった青野さんも3位入賞を果たしました。初めてのコンテストで初入賞、おめでとうございます!青野さんご夫妻は、前日の搬入に引き続きこの日も最後まで会場におられました。青野さんにとって、ベタコンテストは特別なものだったに違いありません。 そして総合優勝に輝いたのは、自家繁殖グループにワイルドベタをエントリーした西原大輝さんでした。おめでとうございます!コンテストには4年前から参加、一環してワイルドにこだわってきたのは、「ロマンにあふれているワイルドベタを、より多くの人に興味を持ってもらいたいからです」。素晴らしいコメントに思わずウルウル。おうちのリビングには10本以上の水槽があるとか。取材対象者としてキワメテのターゲットにロックオンされたことは、いうまでもありません(笑)。 そしてそして、千聖さんがコレクターズクラスのプラカット部門で第3位を果たしました!おめでとうございます!いやあ、表彰式のMCを務めながらの受賞とは。ここにも二刀流はいましたよ~(笑)。 受賞したのは、プラカットソリッドカラー。オレンジのきれいな子です。コンテスト開催前、密着取材する千聖さんが入賞してくれたらいいのになあと思っていたので、本当によかったです。これで東京へのお土産もできました! 戦い済んで日が暮れて。会場のあちこちで、まつりの終わりを惜しむ声が聞かれました。 この2日間、色々な人との再会がありました。お互い懐かしがってる時間はないんですが、ついつい親交を深めてしまいます。 まるで同窓会の様相。水草が大好きで双子の弟を持つ異色のアクアリスト、今は飛ぶ鳥を落とす勢いの伸び盛り若手アクアショップオーナー、大学院卒業後SEに転身したテコンドー好きのベタユーザー、ほぼ同い年で心の傷みがわかり合えるカフェのオーナーなどなど、再会がいっぱい。 しかもついつい話し込んでしまって、時間もあっという間に経過してしまいます。これだからアクアイベントの取材はやめられません(笑)。 みなさんもきっと同じ。ベタユーザーでなくても、来場者同士がアクアイベントで顔を合わせることでSNSではないリアルな関係が築けたり、凍結状態だったアクアをまたやる気になったり。得るものは多いと思います。 残念なのは、関東に比べるとアクア系のイベントが極端に少ない点。誰かがやってくれるだろうと、待っててもしょうがないんですけどね(笑)。

ベタと触れ合える醍醐味

千聖さんもこの笑顔。やりきった感が笑顔に凝縮されています。というよりプレッシャーから解放された安堵感というべきでしょうか。フリーランスとして仕事をこなしながら、ベタの世話をする千聖さん。そしてスタッフとしての任務を果たすこともができました。 ――ひとりで何役もこなしてお疲れ様でした。

「楽しかったです!好きなことに没頭できるというのは、本当に幸せだと思います!」

――終始並々ならぬベタ愛を感じました。

「ベタはアクアの中でも個別飼育が中心だからでしょうか、愛玩動物に近いと感じることがよくあります。ワンちゃんやネコちゃんのように」

――母性本能みたいな?

「すべてがそうだとは言いませんが、水槽越しで水の中にいる魚たちに対して愛情を注げるというのは、ある種の才能といってもいいかも知れません」

――新たな概念(笑)

「そうすることで、単に愛着だけではなく命の大切さへの意識も強くなると思います。生きものに対する愛情という点で、すごくいいことだと思っています」

――だからこそ繁殖にも夢中になれると。

「最近のベタの改良スピードは凄まじく、今この瞬間にも次々と新しい品種が生み出されています。赤色や青色の単色トラディショナルベタしか輸入されてこなかったかつての時代に比べると雲泥の差です。そんな素晴らしい個体が、今では手軽に入手できるようになりました」

――認知度も高まってきた気がします。

「自宅で飼育するだけではもったいないと思うんです。優劣をつけるコンテストというよりは、ほかのユーザーさんが育てたベタも見ることができるのは、すごく刺激になります。私もそうでしたから」

――自分のも見て欲しいし、人のも見てみたいと。

「そんな機会があるのは、今のところベタコンテストだけなんです。まずは自慢のベタを見たり見てもらったりすると、楽しみもより広がります」

――コンテストを通して、自らの飼育ノウハウのレベルアップにもつながりますよね。

「コンテストに出品することで、審査内容のディティールを知ることができます。それによってベタの専門知識がさらに身につくことも確かです」

――コンテストに入賞するのは難しそうですが。

「コンテストでは、それぞれのベタの品種理想像(スタンダードフォルム)に、いかに近づけられるかを競うものです。そこに近づけていくためには、かなり根気と時間も必要です。なので、すべてのベタユーザーがコンテスト一辺倒にならなくてもいいと思います」

――選択肢があるのはいいことですね。

「コンテスト派と飼育エンジョイ派と両方があってもいいと思います。コンテストに出られないベタはよくない、ということでは決してありませんから」

――ベタライフに善し悪しはない(笑)。

「コンテストはベタユーザーにとっては目標ではありますが、必ずしもみんなが通らないといけないものではありません」

――出品規定が自家繁殖グループとコレクターズグルーブに分かれている点も、わかりやすくていいと思います。

「日本にはクオリティーの高い個体が数多く流通しています。コレクターズグループなら、ショップで出会ったそんな個体をエントリーできます。日本のみのルールですが、大変にぎわっています」

――結局、個々のレベルに合った楽しみかたができるわけですね。

「もしおうちにベタがいるなら、スマホのライトを当ててウロコや軟条の状態などをゆっくり観察することを楽しんでもらいたいと思います。そして、さらにきれいな子になるために愛情を注いで欲しいと思います。そんな愛ある飼育の先に、コンテストがあればいいなと思います」



ベタを愛玩動物に例えて話してくれた千聖さん、アクアというよりペットに近いのがベタなのかも知れません。



来場者の姿もすっかりなくなり、会場もガランとしたコンテストの幕引き。これから一路東京を目指して帰途につく千聖さん。


おうちに着くまでが遠足=コンテストですからね(笑)。
(取材協力/ベタショップ・フォーチュン)

【ユーザー/イベントレポート前編】え、20代でアクア歴20年!?女性の台頭を熱望するベタユーザー・溝邊千聖さん(東京都)

可愛くてきれいだし。飼いやすくてキラキラしてるし。何より映えるし。今時の女子のおしゃれ心をくすぐるのが、ベタ。 東京都の溝邊千聖(みぞべちさと)さんも7年前に出会って以来、ショーベタ推し。 「日本ベタコンテスト2023」に照準を合わせて出品しつつ、コンテストの運営スタッフとしても携わってきたアグレッシブ女子。そんな2日間の様子を、前編・後編に分けてご紹介します。

出品魚の搬入スタート

「日本ベタコンテスト2023」の開催場所は、例年通り大阪国際交流センター内1階ギャラリー。キワメテスタッフにとっても、もう何度も足を運んでいる勝手知ったるなんちゃら(笑)。開催場所は、日本人で唯一国際ベタ連盟(IBC)の公認審査員・石津裕基さんがオーナーを務めるベタショップ・フォーチュンさんとも至近距離。コンテスト会場としては、まさにベスポジ。 すごいね、万博のポスターと横並びやん(笑)。 コンテスト前日は出品魚の搬入日。さらにこの日はクラス優勝までの審査が行われ、一般入場は不可。午前10時から続々と出品魚が集まってきます。宅配便などを利用した「送り組」も。 会場設営も着々と。この日は、大阪動植物海洋専門学校(通称OAO)の学生5人も運営スタッフとしてお手伝い。あーそこちゃうちゃう、そこ傾いてるで~、ってなことをノタマイながら(笑)。 トロフィーなども置かれ、だんだんコンテスト会場らしくなってきました。 水合わせも始まっています。特に送り組では、持ち主が不在なのでスタッフにとってはかなり神経を使います。 バックヤードでも表彰式に備えて、表彰状などの準備も着々と。何せ受賞対象となる部門が多いため、間違い防止のために神経を使います。 ちなみに表彰状のひな型には、キワメテのロゴマークもしっかりと。最も権威あるアクア系の媒体にだけ送られる称号。。。んなわけないか(笑)。 一般公開を翌日に控えて、着々と準備が進むコンテスト会場。現場の最前線で活躍するスタッフのみなさんには、本当に頭が下がります。

稚魚も持参した涙ぐましい理由

「こんにちは!お待たせしました!」。愛想のいい元気な表情と初対面。ベタコンテストのために東京都から来阪した溝邊千聖さん。出品はもちろんスタッフとしても参加することになり、その様子を密着させていただくことになりました。千聖さん、笑顔が素敵です! 千聖さんがベタのコンテストに出品するのはこれが2回目。去年初めてのエントリー。当時は「わが子を見てもらいたいという軽い気持ちで出品しました」。2匹を出品し、このうち1匹が協賛賞を受賞しました。 今回千聖さんがエントリーしたのは、前回同様コレクターズグループ。コンテストでは自家繁殖グループとコレクターズグループに分かれて審査されます。自家繁殖グループとはその名の通り出品者自身が繁殖させた個体を出品、コレクターズグループとは市販の個体を購入ししばらく飼育することで出品できるという、いわばお手軽部門。より多くのベタユーザーがコンテストに参加しやすいようにと、日本が国際ベタ連盟(通称IBC)に働きかけて実現した日本独自のルールです。 「コンテスト2回目の今回は、何としてでも自家繁殖グループにエントリーしたかったのですが、少々時間切れ(笑)。いずれは自分で繁殖させたベタを出品したいと思っています!」とかなりアクティブ。千聖さんの飼育環境も気になるところです。 今回5匹をエントリー。出品魚は持参?「はい、持ってきましたよ!」。どこに入ってるの?「ココでーす♪」とうれしそうに教えてくれたのが、スクエアなバックパック。おお、ここにインしてきたとは。愛情かけて育ててきたベタとともに来阪した千聖さん。「一緒にいられてうれしいです!」。この感覚こそ、いかにも女子。 搬入にはビニール袋ではなく市販のフレッシュロックを使用。バッグのスペースにうまく収まっています。 そして水合わせへ。できるだけ普段の飼育状況と温度差が極力ないよう調整していきます。実は出品魚以外に、稚魚もスーツケースに詰めて持参してきたとのこと。「留守を預かってくれている主人には、産まれて間もない稚魚の世話ができないからなんです(笑)。産まれてからある程度時間が経っている稚魚なら何とかなるんですがね」。ご主人思いであり稚魚思いでもある千聖さん、「もちろんブラインシュリンプも一緒です!」。

突き詰めるか楽しむかは自由自在

今回千聖さんエントリーしたのは5匹。まずはダンボハーフムーン。きれいなカラーコーディネートバディ。ベタの中でもダンボ推し。7年前に出会ったのがダンボで、色がきれいなことですっかりとりこになったそうです。 続いてジャイアントダンボハーフムーン。ホワイトではない、ややベージュカラーが落ち着いた雰囲気を醸し出しています。千聖さんがアクアに目覚めたのは、25年前。何とまだ3歳だったころ、すでにメダカやヤマトヌマエビとじゃれ合っていたというから驚きです。「自分で水替えしてたんですよ(笑)!」。マジか。まるで熱帯魚版の博士ちゃん(笑)。 続いてプラカットダンボ。来阪はこれまで出張で何度か。普段はイベントやデザインの仕事をしている千聖さん、「趣味で大阪へくるのはやっぱり楽しいです!」。万博が開催される2年後には、仕事の関係で「きっとまたくると思います!」。その時はベタも一緒の来阪となるかも知れません。 ジャイアントプラカット。女子に人気がありそうな配色。「ペット感覚でベタを飼う人も多いです。お気に入りのベタに名前をつけている人も結構いますよ」。なるほど、アクアというよりペット感覚。さほど場所を選ばず小さな水槽で1匹ずつ飼えるということもあって、女性でも手軽に扱いやすいのがベタの魅力でもあります。ここ、大事(笑)。 そして最後にプラカット。ややオレンジのカラーが印象的。ベタユーザーの中には、同じ傾向のカラーのベタを飼育する人も少なくありませんが、千聖さんの場合はバリエーション豊か。「コンテストというとついついハードルが高く思いがちですが、最初はコレクターズグループのエントリーでいいと思います。といってもコンテストがすべてではないので、とにかく愛情を持って飼育してくださることが一番です!」。 SNSを通じてほかのベタユーザーとの情報交換も活発な千聖さん。コンテストにエントリーすることで横のつながりも広がり、繁殖のテクニックも年々レベルアップ。「色々突き詰めていくと、結果的にはそうなるんですよね(笑)」。決して無理するアクアライフではなく、楽しむアクアライフを。キワメテからのお願いでもあります(笑)。

審査基準は公認コンテストならでは

会場の準備もほぼ整ったところで、いよいよ審査がスタート。 今回はインドネシア、台湾、シンガポールといった海外からIBCの国際公認審査員が3人。 それに日本人唯一の公認審査員の石津さんが加わり、審査が行われます。コロナの影響で来日が難しかった時期もありましたが、これでようやくオフィシャルとしての顔が揃いました。 審査は減点方式で行われます。自家繁殖グルーブ(ハーフムーン・クラウンテール・プラカット・フォームバリエーション・ワイルドベタ・オプショナル計6部門)と、コレクターズグループ(同計6部門)合わせて12部門の中でそれぞれ上位3位を決めていきます。 ちなみに、今年の出品数は海外からの出品も含めて計234匹。コロナ前に比べると若干減少しましたが、2年間のブランクからよくここまで持ち直したものです。 日本で開催される唯一の公認ベタコンテスト。だからこそ、上位に入賞すると公認記録として認められ、大袈裟にいえば世界でベタの歴史に名を刻むことになります。日本ではまださほど浸透している公認コンテストではありませんが、アジア諸国やヨーロッパなどではすでに認知度も権威もピカイチ。日本も頑張って世界に追いつきましょう! 審査では、ヒレのかたちや状態、欠けやキズがないかなど、IBCの基準に則って悪いところからチェックしていく方式をとっています。いいところではなく、悪いところをまず見つける。個人的にも加点方式より減点方式のほうがわかりやすい気がします。 当然のことながら、審査員間で交わされる会話はすべて英語。しっかり耳を傾けていても、「フィッシュ」とか「テール」とか、ほんのわずかな単語が理解できるくらいで、あとはチンプンカンプン(笑)。国際化はベタの世界にも及んでいるのだと実感した次第です。IBCのルールブックはオール英語の記述なので、これから公認審査員を目指すなら、英語に堪能だと少しは有利に働くかも知れません。 審査員が手にしているのは、審査の必須アイテム・マグライト。言い方は悪いですが、あら探しの必須アイテム(笑)。 コンテスト前にすっかりおなじみのこのポスター、実は千聖さんが手がけたものなんです。「いつもは別のスタッフが担当されているのですが、お忙しいということで私が担当させていただきました」。応募要項も兼ねているポスター、何せ文字が多いので大変だったと思います。 ベタに関してもスタッフの一員としても、どんなことでも積極的な千聖さん。飲み込みが早く、キワメテがオーダーする決めのポーズもすべて一発OK(笑)。普段クリエイティブな仕事に携わっているだけのことはありました。 ベタの環境に合わせて室温がやや高く汗ばむ会場でしたが、なんのなんの。老体にムチ打つキワメテスタッフはかなりバテ気味でしたが(笑)。 このほか、審査集計のお手伝いも。要点を聞き逃すまいと、めっちゃ真剣。 この日は、将来IBCの公認審査員を目指すべく、研修も同時進行。さっきまで重労働に汗を流していたスタッフが、真剣に研修に加わるシーンも多くありました。 これもベタ愛のなせる技。好きなベタのためとはいえ、本当に恐れ入れます。 かくして1日目は無事修了。OAOの学生たちもホッとひと息。これで明日の一般公開を待つのみとなりました。いよいよ明日は一般公開日。果たして、千聖さんが出品したベタは受賞できたのでしょうか。後編をお楽しみに! (取材協力/ベタショップ・フォーチュン)

【ショップ】良質のベタを求めて世界へ☆ベタ専門店「フォーチュン」(大阪市天王寺区)

iPhone6sで話題になったベタ

9月に発売されたiPhone6sのパッケージや壁紙にベタが起用されていたのにはビックリしましたよね~。
iPhoneですよ、iPhone!
「あれは一体何?」「魚?」などなど、ついこの間まで話題沸騰でした
まあしかし世界のアップル社がベタを認めただなんて、アクアに携わるものとしてはうれしい限りでした。
これがキッカケで、アクアがもっと盛り上がったらいいんですけどね☆

さてさて、ベタといえばこちらのショップ「ベタショップ フォーチュン」(大阪市天王寺区)さん。
関西はもちろん、いわずとしれた全国でも珍しいベタ専門店です。
そう、オールベタ!

以前からFacebookでも話題になっていたので、これは行かなきゃと思っていたところだったんです。
いやいや、ホントですってば(笑)それより何より、iPhone6sの登場が、取材の後押しをしてくれた気がします。
ベタが世界を席巻する日も、決して遠くはないかもしれませんね☆
では早速GO!

全国唯一のベタ専門店

近鉄上本町駅から南へ歩くこと約10分。
このあたりは昔から有名私立高校が結構あり、最近では高層マンションが立ち並ぶなどしてずいぶんきれいなまちなみになりました。

ベタの看板が目に飛び込んできて、ワクワク♪ 店名の「フォーチュン」の由来は、英語の【運】【幸運】から。〈いいベタにめぐり合えるかどうかは、お客さんの運次第〉ということだそうな。
決してオーナーがAKB48のファンだということではありません(笑)! おお~、ウワサ通りベタばっかりです!
ちっちゃなキューブ型の水槽に各一匹ずつ。
いますいます、フレアリングして元気のいいヤツやら、水槽の底で休憩しているヤツやら(笑)
そして、水温管理のためにふんわり暖かい空気が漂ってます。
24時間エアコンはつけっぱなし。 店内には【フレアリングご自由に!!】のウレシイ文字が。
さあさあフレアリング、フレアリング♪ 素晴らしい~♪

これぞベタの醍醐味!
照明が明るくて、ほとんどの水槽が目の高さにあるのでとってもみやすいです♪
もうフレアリングし放題(笑)
こうやって、どこか愛嬌のある仕草をすることもベタの人気のひとつですよね。
ベタ専用の飼育用品なんかもあったりします。
水草なんかもちょこっと。
オリジナルの水槽も。
これからの季節、ちっちゃいヒーターがあってもいいかもしれません。
かといって、それほど多くはないベタの飼育用品。
こうしてみると、ベタがいかに飼育しやすいかということを物語っています。 これがウワサの「カチョン」。
ベタを移動させる時のツールで、水ごとすくえるのがミソ。
なるほど、これなら魚をあまり驚かせることはないかもしれませんね。 

カップルや女性客に人気

平日の昼間でも結構お客さんがおられます。
カップルも意外と多いとか。
一般的なアクアショップとはな~んとなくお客さんのキャラも違うような。
同じ熱帯魚なのにね~。 簡単にベタが飼育できるコンパクトな丸形の水槽が売れ筋。
最近では女性一人でこられるケースも多いらしいですよ。
女性にしてみればベタは、インテリア雑貨のひとつなのかもしれませんね。 かつては、関西の人気番組に取り上げられたことも。
ベタを探し求めて世界を駆けめぐるマニアとして。
ベタを知らない人にとっては、まさに人間国宝なのかもしれません(笑) タイやシンガポールで組織されるIBAの大会では、今年1位・2位・3位を独占したそうです! これも過去に優勝した時のトロフィー。
ちゃんとベタを模してつくられています。 まだまだ続々とメダルや楯が(笑)
こうなってくるとオリンピック級ですよね! ベタに関連したグッズって色々あるんですね。
愛するベタといつも一緒にいたいという気持ち、わかります。 2週間に1度の土曜日に、約150匹くらいが入荷されてきます。
なので色々なベタをみてみたいと思ったら、翌日の日曜日あたりが狙い目かもしれません。
定休日の火曜日には、通販用のベタを一日がかりで撮影するのだとか。
その数なんと70匹近くも!
今回の取材で5~6匹撮るだけでもヒーヒー言ってるのに(笑)、これはすごいです。
お店がお休みでも、こうした陰の苦労があるんですね~。
ベタ専門店として全国から注目されている分、それに応えるべく体制づくりも簡単ではないことがわかります。 おおお、お値段をみてビックリ!
ひときわ美しい尾が印象的です。
まるでiPhoneの壁紙をみているようです。
実はこのベタだったりして(笑) 一番人気はハーフムーン。
その中でも、ホワイト系やブルー系が人気だそうです。
このほか、クラウンテールやブラックカッパー、プラカット、ファンシー錦鯉(コイベタ)なども注目されています。

オーナー以外のもうひとつの顔

オーナーはこのかた、石津裕基さん(44歳)。
高校生の時にひょんなことがきっかけでベタの魅力を知ってから虜になったのだそう。
サラリーマンになってもその夢が捨てきれず、1998年に独立。
大阪市阿倍野区の実家の一部を店舗としてスタートさせ、7年前に今の場所に移転しました。 ――――国内ではベタが人気ですね。

「いやいや、海外のほうがもっと上ですよ。日本ではそれほどではありませんが、海外ではコンテストがあるのでベタを飼う目的そのものが日本とは違うんです」

――――ああなるほど、単にフレアリングを楽しんでいるレベルではないんですね。

「ショーベタがまさにその象徴です。
アメリカでコンテスト用に開発された品種なんですが、今やアメリカやヨーロッパ、東南アジアでもベタ人気が広がり、世界中でコンテストが開かれています」

――――ショービジネスが好きな、いかにもアメリカらしい発想ですね。

「今ではIBC(国際ベタ連盟)というのが組織されていることもあり、これからまだまだ世界に広がっていくと思います」

国際ベタ連盟の公式審査員として

――――聞いたところによると、石津さんは公式審査員をしておられるのだとか。

「日本では、今のところ私だけだと思います。
IBCに加入するのはそうでもないんですが、公式審査員になるには結構難しい。
こうしてコンテストが世界中で開催されるので、年がら年中世界を飛び回っています」

これがIBC公式審査員証明書。
世界ではこれがモノをいうんです。 海外に行くのは、コンテストのためだけではありません。
ベタの買いつけのための渡航も珍しくありません。
そして、現地のブリーダーさんとの交渉や商談も大事なお仕事。
「ブリーダーさんって結構プライドが高いんですよ(笑)。
そう簡単に売ってはくれません。
私がどういう人間か、どれほどの知識や情熱を持ってるかなど、人間性すべてをみられるんです。
だから、お金さえ出したらベタが買えるとか、そんな簡単な問題ではないんですよね」(石津さん) アクアリウム専門の月刊雑誌にベタに関する記事を執筆することも多いそうです。 
こうした地道な活動も相乗効果となって、石津さんを全国に知らしめた原動力になっていることは確かです。
まさにミスターベタ☆
いやー、取材を通じて知り合いになっておいてよかった~♪
オーナーにご用の節は、アクアリウムWEBマガジン「キワメテ!水族館」編集部を通してください(笑)!
コンテストにこそベタの魅力が凝縮

毎年6月に行われているIBC公認コンステトを開催するのも大きな仕事です。
実質的には石津さんが運営する国内唯一のコンテストで、4年目に入りました。
今年開かれたコンテストでは出品数が200匹を超え、過去最高だったそうです。
「ベタを飼う一番の醍醐味は、実はコンテストに出品するベタを育てることなんです。
手塩にかけて育てていたベタが、世界的に認められることほど名誉なことはありません。
コンテストを何度も経験すると、ベタの魅力の奥深さが実感できると思います」と石津さん。

もちろんそれだけではありません。
単なる出品だけでなく、コンテストで好成績をおさめたユーザーと親しくなれば、さらにクオリティーの高いベタを手に入れることもできます。
そうすることで、ベタ専門店としてのクオリティーも高まります。
「品質の高いベタだけを、お客さんにみてもらいたいんです。
でなければ、専門店としての意味がありません。
そのためには、とにかくいいベタを探す。
この繰り返しですね」(石津さん)

ベタとの出会い&人との出会い

ベタとの出会いから今日まで、本当に運がよかったと語る石津さん。
その中でも、思わぬ人との出会いが人生のターニングポイントになったのだとも。
高校生のころ、ベタにとりつかれたきっかけになったのがアクアショップの店長だったり。
ワイルドベタを探しに行ったタイで、何気に横にいたのがIBCの公式審査員だったり。
飛行機の乗り換えを待っていたドバイの空港では、なんと空港職員がベタショップの経営者だったり。
石津さんの情熱が、世界的な人脈をつくったのはまぎれもない事実です。

――――これからもベタブームは続くでしょうか。

「儲かりそうだからとか、ブームがやってきそうだからとか、そんな発想でこの道を選んだわけではありませんからね。 ただただ自分の好きなベタという魚を、とことん極めたいというシンプルな考えでやってきているだけなんです。 色々なものを扱って流行に流されるのは嫌なので、これからもベタの専門店として続けていくつもりです」

ベタという魚を、全国や世界に知らしめ貢献してきた石津さんの情熱。
こんな石津さんに認められた幸せなベタたち。
もしかしたらベタは、願い事がかなう幸せの魚なのかもしれませんね。
うん、そう信じましょう!

オマケ☆アナタの知らないベタの世界クイズ♪

すでにベタを飼っているみなさん、あるいはこれからベタを飼ってみようと思案中のみなさん。
みなさんはベタのことをどこまでご存じですか?
知っているようで知らないベタの世界。
全問正解ならあなたはもうベタ博士!
IBCの公式審査員も夢ではないかもしれませんよ(笑)
ぜひチャレンジしてみてください☆
作・石津裕基(ベタショップ フォーチュンオーナー) ★問1.タイの小川や池にはヒレの長いカラフルなベタが泳いでいる

【答 × 】ショーベタなど一般にみられるベタは、金魚やグッピーなどと同じく、人間の手によって品種改良された魚です。 タイの原野には、そのルーツとなった野生のワイルドベタが生息しています。

★問2.ベタは肉食である

【答 ○ 】本来ベタは、ボーフラやミジンコ、小さな落下昆虫などを主食とする昆虫食であることが知られています。

★問3.ベタはオス同士は喧嘩するので一緒に飼えないが、オスとメスなら一緒に飼育できる

【答 × 】ベタはオス同士はもちろん、オスとメスでも喧嘩します。
通常はオスがメスを攻撃しますので、繁殖の時以外には一緒に飼育できません。

★問4.ベタは成長するにつれて、色が変わることがある

【答 ○ 】特に、多色系のベタは成長するにつれて色柄が変わることが多いです。

★問5.ベタコンテストでは、自分で繁殖させたベタのみを出品できる

【答 × 】ベタコンテストでは、ショップで購入したり知人から譲り受けたベタでも、自分の飼育しているベタであれば区別なく出品できます。

【イベント】いよいよ新時代到来!?さらに進化を続ける「日本ベタコンテスト2025」

2012年に記念すべき第1回が開催されて以来、今年14回目を迎えた「日本ベタコンテスト2025」。コロナ禍で開催が危ぶまれた時期もありましたが、IBC(国際ベタ連盟/本部・アメリカ)公認による日本唯一の国際コンテストとして地道にステップアップ。若い人たちの台頭もあり、新しい時代の到来を感じさせる印象深いコンテストとなりました。

新しい試みが多々

一般公開日は6月1日(日)。梅雨入り前の微妙なタイミングではありましたが、幸い蒸し暑さもなく比較的爽やかな朝。ワクワク感が止まりません。 場所は大阪市天王寺区の大阪国際交流センター。聞くところによると、来年6月から改装工事が行われるそうで、それに伴ってコンテストの時期も早まりそうな気配。いやいや、それが理由で中止するわけにはいかんでしょ。 こぢんまりした会場ではありますが、れっきとした日本唯一のIBC公認のコンテスト。すべてのジャッジは、公認審査員の手に委ねられています。公認コンテストがゆえの権威と栄冠。果たして、今年はどんな結果が待っているのでしょうか。 今回の出品数はショーベタ・ワイルドベタ合わせて計168匹。なお今回から、従来の自家繁殖グループ・コレクターズグループの2カテゴリーに、新たに自家繁殖メスグループも追加。これで計3つのグループとなりました。 トロフィーもクリスタルでずっしりと重くビックリ。そう、毎年メインスポンサーとなっている水槽メーカー・KOTOBUKIあってのコンテストなんです。ここ、大事ですから!

え、鈴鹿央士!?

午前10時、一般入場開始。今年は新たな試みとして、1回500円のスピードくじを導入。結果、ベタに関係するグッズやさまざまアクアアイテム、そして水槽まで当たっちゃいます。 賞品の中には、KOTOBUKIのシャレオツ水槽「ビュース」も。500円でこれが当たったら、それだけで十分モトがとれる計算。ビュースを手にしているのは、もしかして鈴鹿央士??自他ともに認める上妻洋翔さんは、毎年コンテストを手伝いにきてくれる大阪ECO動物海洋専門学校(大阪市西区)のメンバーのひとり。カノジョいるやろね。  去年までなかった手書きのPOPのオンパレ。これも大阪ECOの学生さんたち自らが書きました。クリエイティビティ&グッジョブ! 前日の搬入や審査会はもちろん、搬出時も強力に運営スタッフをサポート。 2日間お疲れ様でした!あ、記事はこれからなので。

コンテスト人間模様

この日会場に一番乗りしたのが、北野智彦さん・康子さんご夫婦(大阪市西淀川区)。「この日を待っていました」と、めっちゃ仲よさげのおふたり。ベタの飼育歴は2年で、ハイブリッドとショーベタ6匹飼っているそうです。ぜひゆっくり見て行ってくださいね。 よく見ると、会場内にはこんな表示も。コンテストに出すくらいの個体だから、質もいいんのに決まってます。 ベタの展示とは違う別の場所では、自家繁殖魚の即売会も。推しのベタ、みつかるかな。 「飼っていたベタが2週間前に☆になってしまって…」と吉野璃玖(京都市伏見区)さん。それは可哀想に。「コンテストでなら、いいベタとめぐり合えると思ってきました」と、今回はお父さん・お母さんの3人で来場。それぞれメダカとミドリフグを飼育中という、類まれなるアクア一家でもあります。 結果、色がランダムに入った個体をお買い上げ。いいのが見つかってよかったです。将来はやっぱりアクアリスト?「いえ、サッカー選手目指してます!」あ~、オフサイド! 場内は撮影自由。スマホを始め、それぞれの撮影機材できれいな個体を激写する光景があちこちで見られました。まさに映えるベタ。 本格的なミラーレス一眼カメラを使ってベタを撮っていた岩下佳允さんと奥様の智美さん(兵庫県明石市)。「インターネットで検索してコンテストを知りました」。以前水族館で見た美しい姿をもう一度、というわけで来場。おうちで飼う予定とかは?「ネコが4匹もいるので飼えニャーい(笑)」のだそう。 「プロカメラマンって大変ですよね?」「どんなお仕事を?」などなど、いっぱい聞かれちゃいました。だらだら自慢話ばかりしてしまってゴメンナサイ! 当日は、動画配信サイトユーザーによるライブ配信も。2人とも昔からのヘビーユーザーで、コンテストでもこれまで数多く受賞した実績の持ち主です。 そのうちのひとり・べたわんさんは、ワイルドベタのブリーダーとして超有名。今回は彼女を目当てにやってきた、さきほどの来場第1号の北野さんご夫婦。べたわんさんの大ファンで、「お会いできて光栄です!」。それを聞いた、キューティクル全開のべたわんさんも大感激。こんな出会いがあるのもコンテストならではですね。

国際色豊かな審査員

お昼前あたりから、2025年のテッペンを決める最終審査がスタート。審査としてはユニークな公開審査形式。それ自体がまるでエンターテイメント性の高いイベントで、来場者がすぐ近くまで寄ってきてもノープレブレム。 例年なら、アジア諸国からの審査員ばかりで構成。なので英語しか聞こえてこないので、ちょっと何言ってるかわかんない。 でも今年は日本人審査員の割合も高いので、会話が日本語で交わされることも多く、これならサルでもわかります。 これまで数々の受賞に輝いてきた、野瀬寿代さん(三重県松阪市)。去年、公認審査員としての資格を取得。日本人としては、ベタショップフォーチュンオーナー・石津裕基さんに次ぐ2人目の公認審査員の誕生となりました。 野瀬さんにとって、公認審査員として記念すべき初戦。これまでインドネシアやベトナム、韓国、シンガポールなどでアグレッシブに修業を積み、オーストリアで最終試験に合格。「2027年には、初の関東で国際コンテストを開催しようと準備中です!」。おお~、これまで関西のみの開催だったコンテストが、ついに箱根の山を越えるのですね!乗馬が得意な野瀬さん、まさに生き馬の目を抜く勢いです。 去年、初めて審査員として加わったトモコ・タナカ・ヴラッハさんは、日本生まれでオーストリア国籍の公認審査員。今回はご主人のクルト・ヴラッハさんを引き連れて1年ぶりの来日。ベタ熱が高いドイツはもちろん、イタリアやルーマニアなど夫婦揃って公認審査員としてヨーロッパ各国をアクティブに飛び回っています。 ベタの審査員としてだけでなく、キャットショーの審査員でもあるミス・タナカ。オーストリアでは日本料理店にお勤めですが、久しぶりに祖国の土を踏んで「また日本に来ることができてよかったです。感無量(笑)!」。ホンマかいな。

人ごとではない「不正」

そして、インドネシアから来日したムリヤディさん。コンテストではすっかりお馴染みですが、先月学術記載された新種のワイルドベタの名前が、発見者であるムリヤディさんにちなんで命名されたとのこと。そんな画期的な出来事とは別に、ムリヤディさんにとっては重要な意味を持つ来日でもありました。 それは、インドネシアを中心にある不正が東南アジアで横行し、それに警鐘を鳴らす必要があったからです。 その不正とは、尾ビレや腹ビレ、あるいはレイなどをカッターナイフなどで故意に切除してかたちを整えるという手荒い方法で細工されたベタが取引され、市場にも出回っているためです。 もちろんコンテストでそんな個体が見つかれば即失格であることはいうまでもありませんが、年々数が増えてきて不正かどうか公認審査員でもなかなか見分けがつかないのも事実だそうです。 そのための研修会がコンテストの前日に行われました。例年にはないイレギュラーな研修会。公認審査員と運営スタッフが一堂に会し、ムリヤディさんと奥様のナタリー・ドレスさん(右手前)とがパソコンを使ってケーススタディ。 不正の詳細をオープンにするのは差し控えますが、これじゃ不正と気づかないだろうなと思われるケースが多々。不正をどこかのタイミングで阻止すべく、公認審査員の責任は大きいといえます。 レジェンドISHIZUもガチでこの表情。 驚いたのは、そんな海外の業者が細工した生体がすでに日本国内でも確認されているという点。こうなれば、もうコンテスト云々の話では済まなくなる憂慮すべき事態。私たちの知らないところで、こんな不正が繰り返されていることに驚きを隠せません。 今のところそれらを規制する法律もないことから、今後はベタ関係者だけでなくアクアに携わるすべての人たち全体の共通意識が必要。極端にいえば、何気に買ってきたベタの中にそんな個体が混じっていないとも限らないからです。みなさんも気をつけて。でないとムリヤディさん、シロウトが見つけるのはムリやでー。

KOTOBUKIがメインスポンサー

会場にはコンテストのメインスポンサー・KOTOBUKIのブースも開設。毎年ご苦労様です。普段は奈良県天理市の本社で商品開発や各種研究に携わるスタッフ。再来年は創業60周年を迎えるそうです。 こうしてみると、ベタ関連の商品がかなり充実してきました。今春発売されたばかりのユニークな「ベタの水草」や従来からあるベタの飼育水をはじめ、15㎝のキューブ水槽を4×2列配置できる「スリムラック」など、システマチックにベタを飼育できる環境が整ってきた感があります。 こんな感じでディスプレイされ、視覚効果はバッチリ。ほかにもマルチな使い方ができる有能なスリムラックですが、こうして見るとまるでベタのために開発されたラックかなと思ってしまうほど、シンデレラフィット。 ベタを鑑賞用として飼育するには絶好のロケーション。しかも日頃のお世話もちゃんとできそうな絶妙なスケール。コンテスト出品も夢ではありません。 来年はこの子が総合優勝したりなんかして。

オーストリアからも来訪

「楽しそうなイベントですね!」。屈託のない笑顔が印象的な小島芽依さん(大阪府枚方市)は、タクシードライバー。制服もよく似合ってます。コンテストの運営スタッフから聞いて、「お昼の時間を利用して立ち寄ってみました!」。おうちではウサギがとメダカが少々。結構長い間会場にいるけど車は大丈夫?「ちゃんと駐車場に停めてますから!」。若くして優良ドライバーの鑑でした。次はぜひベタを飼ってくださいね。 公認審査員のミス・タナカと親しそうに話していたのは、オーストリア在住の子門大倉さんと、かつてワーキングホリデーで来訪していた倉田理央さん(兵庫県小野市)。わざわざオーストリアから?「アシタ、コックノシケンガアルノデス」と、お父さんが日本人というハーフの子門さん。ふたりとも現地で日本料理店で働くタナカさんとの同窓会でもありました。 ついつい人を釘付けにしてしまう、ベタという魚。闘魚でありながら、その姿はなぜか美しく気品さえ漂っています。 その存在は今やすっかりメジャーに。知れば知るほど奥が深いのも、ベタの魅力です。 年に1度、ベタユーザーにコミュニケーションの場を提供しているコンテスト。数少ない関西でのアクアイベントとして、わがコンテストは永久に不滅です!

注目の一般投票も

午後3時からは表彰式がスタート。今年は新たに自家繁殖部門メスグループも加わったこともあり、メインのトップ賞は計3点になりました。 表彰式ではまず協賛賞から。メインスポンサー・KOTOBUKI賞では2名が受賞。それぞれの受賞者には、スタイリッシュ水槽・ビュースが贈られました。おめでとうございます! なお本コンテストでは、一般投票が復活。審査員とはまた違った目線で、「私が選ぶ、欲ベタ」でベストワンに選ばれたのがこの個体、ダンボプラカットターコイズブルーでした。 出品したのは、今年がコンテスト参加3回目という常岡悟さん(埼玉県さいたま市)でした。 なおこの個体はコレクターズグループのダンボクラスで優勝、別の個体はパターンクラスでも準優勝を果たしました。 賞品は何とアルビノベタ。おお~、これはかなりレアかも。「うれしかったです。この子をどうしていくか、じっくり考えます!」と早くも戦略ネリネリ。

ヤバすぎる「前澤な一日」

そして今回の頂点に立ったのは、前澤彩乃さん(滋賀県守山市)でした。しかもしかも、自家繁殖グループの総合優勝だけでなく、新設された自家繁殖メスグループの総合優勝も。このダブル優勝はすごすぎます。何はともあれ、コングラチュレーション! 自家繁殖グループで総合優勝した個体。聞くと、去年コレクターズグループで優勝した子の孫にあたるのだそう。「去年の宣言通り、子孫で結果を残せてよかったです!」。 前澤さんがベタ飼育を始めたのは5年くらい前。最初はカワイイ!と思っただけでしたが、競技的な要素とブリーディングに次第に興味が。「初めて見たベタコンテストでは、外国の人ばかりが受賞していたので、日本人も頑張らないと!と火がついちゃったんです」。見かけによらず、なかなかタフ。 さらに前澤さんには、この日もうひとつうれしいニュースが舞い込んできました。それは、念願のIBC公認審査員の最終試験に合格したことでした。これで日本人の公認審査員は3人となり、去年の野瀬さんに続いて2年連続の快挙となりました。 失敗を恐れず常に目標に向かっている人ってカッケー。決して人に頼らず甘えず利用せず。初志を貫いてきたことは本当に立派。 14回目となったベタコンテストですが、若い人たちの台頭によって新しい時代の到来を感じさせるコンテストだったような気がしました。にしても、前澤さんが手にするトロフィーが日本酒に見えたのは自分だけでしょうか。 やめぃ!

記念すべき15回目に向けて

コレクターズグループで全体優勝したのは平井久美子さん(大阪府堺市)。小柄でいつも笑顔を絶やさないおだやかな女性ですが、なかなかどうして。コンテストでは出品魚をしっかり仕上げてきてこれまでの受賞歴も数知れず。 残念ながら、史上初の3連覇達成を果たせなかった西原大輝(大阪府枚方市)さん。「仕事が忙しくて仕上がりまで時間が足りなかった気がします」。 全体優勝の平井さんとは、同じワイルドベタオーナー同士。栄光と挫折を繰り返しながら、人はまた大きく成長していくのでしょう。なんてな。 今年も家族揃って来場した西原さん。「これからもワイルドオンリーで、あの場所からもう一度総合優勝を目指します!」と誓ってくれました。泣くんじゃない! もうひとりの残念さんが、伊藤武史さん(大阪市住吉区)。前澤さんとともに公認審査員を目指していましたが、前日の最終審査で撃沈。ビジュアルテストやオール英語の筆記試験などに悪戦苦闘し、あと一歩のところで力及ばず。「また来年頑張りますわ!ガハハハ!(泣)」と、さほど凹んだ様子もなく、再起を誓っていました。 受賞者・審査員・運営スタッフ揃ってのラストショット。長かった2日間もこれにてジ・エンド。来年は記念すべき15回目。どんな結果が待っているのでしょうか、今から楽しみです。

【イベント】あの「FLY MIX」も盛り上がりにひと役!?☆令和初の「日本ベタコンテスト2019」4年目のレポート

7月14日(日)に開催された「日本ベタコンテスト2019」。今年の出品数は、史上最高の270匹。
新たにオークション形式でコンテスト出品のベタが入手できたり、初めて国内から総合優勝者が生まれりするなど、新時代・令和の幕開けにふさわしいイベントとなりました。
また協賛企業・KOTOBUKIのフィッシュフード「FLY MIX」特設ブースでは、管恋のベタコンテスト限定でベタ用フードが300人に当たるPR告知や、フード全般に関する取材を実施。
使命に燃えた「キワメテ!水族館」スタッフが、終日汗だくで対応にあたりました(嘘♪)

年に1度のベタフェスティバル

ところによっては、朝から小雨がぱらつくあいにくの天気。もしかしたら今年は来場者が減るかも、と思案していたのは余計なお世話でした(笑)。開場直後から多くの来場者がドッと。ベタ人気はとどまるところを知りません。 中でも目立つのは女性の来場者。本当に多くなりました。誰ですか、ベタより女性なんて言うのは。「花よりダンゴ」じゃあるまいし(笑) 「どんなベタが入賞するのか楽しみにやってきました」「ここへくれば最強のベタが見られますから」「コンテストに出すための準備段階です」などなど、国内唯一の公認国際審判員によるコンテストとあって、ハンパない注目度。今年は連休とも重なったことで、「充実した3連休にしたかったんです」という声も少なくありませんでした。 このグループも3連休を利用して会場にきた人たち。なんと小樽から。しかも開場早々でした。「北海道ではアクアを趣味にしている人は少ないですね~」「それに用品も生体も何もかも高いし~(笑)」などなど、ちょっとした北海道のアクア事情も聞かせてもらいました。そのほかにも、地元大阪はもちろん福島、茨城、東京、神奈川、金沢、岐阜、愛知、滋賀、京都、兵庫、奈良、徳島、広島、愛媛、福岡、熊本などなど、めっちゃ全国レベルでした(笑) 今回の出品者数は、初の270匹超え。会場の展示は主にショーベタ部門とワイルド部門と分かれているんですが、どちらももういっぱいいっぱい。この会場で行われる初夏のアクアイベントとしてすっかり定着した感がありますが、この勢いだと来年はもしかしたら別の会場に移してスケールアップされるかも知れませんね、知りませんけど(笑)

出品魚25点もオークション対象

さて今回のコンテストでは、例年にはなかった取り組みが行われました。それは、出品者の希望に応じてコンテストに出品しているベタをオークション形式で売りに出すことができるという点。ということは、コンテストで賞を獲ったベタがヤバいくらい安く買えるかも知れない、という楽しみも増えたことになります。それが目的の来場者もいたはずなんですが、そうした声があまり聞けなかったのは、ポーカーフェイスでこっそりと闘志を燃やしていたからかも知れません(笑) ちなみに、通常のオークションも行われていましたが、数的には例年よりやや少なめでした。話こそは聞けませんでしたが、もしかしたらとんでもないコストパフォーマンスのいいベタもいてたりなんかして。逆に、こちらは穴場だったのかも。 コンテストに出品しつつオークションOKというベタは、赤のSALEシールが目印。今回は全部で25匹がオークションにも出品されましたが、思っていたよりも少なかった気がしました。それでも最低1,000円から、最高10,000円の値がついたベタも少なくありませんでした。 でもブリーダーさんからしたら、そういうものかも知れませんね。せっかく出品したのだから、単純に売ってしまうのは確かにもったいないかも。何しろ、ここまで仕上げるのにたくさんの苦労があったことでしょうから、お金には換えられませんよね。売りに出された数が少なかったということは、それだけ自分が飼育しているベタに対する愛情も大きかった、ということなのかも知れません。

審査中に撮影要請があった理由

例によって、お昼前から公開審査が行われました。これぞ、ベタコンテストのメインイベントなんです。いずれも海外からの審査員、世界語である英語を駆使しての厳正なるジャッジタイム。その様子を、来場者が取り囲むように見ているのも、ベタコンテストならではのシーンです。ただ、周りで見ている人は審査員が何を話しているのかわかりません(笑)。この状況を誰かが同時通訳して日本語で解説してくれれば、さらに盛り上がるような気も。いずれにせよ、公開審査はベタコンテスト世界共通の目玉。みなさんもアイデアがあればぜひ! 審査員が上位入賞のそれぞれの個体をチェック。ベタ審査では、状態のよくない部分からチェックしていく減点法が基本といわれています。コンテストの勝敗を左右する重要なシーン。だからでしょうか、いつもこのシーンが好きで毎年数多くシャッターを切ってしまいます。今年も、去年も、一昨年も、その前も(笑) 審査員で一番若手のリヨン・ゴー(シンガポール)。しかもイケメン。時々、プラケースを両手で持ち上げて審査することがあるんですが、彼は3年前に何気に撮った写真が気に入ってくれて、今もfacebookのプロフィール写真で使っています。これにより、海外の多くのベタ仲間からもすっかり有名人に(笑)。

まるで少年が自分のペットを愛おしく眺めているようなリヨン。今回もリヨンがこの独特な審査を始めた時、たまたま別の場所にいたところを審査員たちに呼び出されて、「撮れ!撮れ!」と、ちょっとした大騒ぎに(笑)。たったそれだけのことなんですが、これもベタコンテストならではの盛り上がり。審査そのものとは何の関係もないのにね(笑) 今回の海外審査員は、日本のほかに、シンガポール、インドネシア、フィリピンなど計4カ国。いずれも国際ベタ連盟の公認審査員で、日本人唯一の公認審査員の石津裕基さんから感謝状が送られました。 授賞式では、協賛賞以下たくさんの賞が。受賞したみなさんで記念撮影。なお、品種によって細分化された部門賞などここでは紹介しきれませんので、後日ベタショップ フォーチュンさんのホームヘージでご覧ください。

ベタコンテスト始まって以来の快挙

そして今年、初の快挙が誕生しました。それは、国産のベタが何と総合優勝を果たしたこと。これは画期的でした。去年から国内優勝者が新設されましたが、なかなか海外出品者には勝てないというジンクスを覆したかたちに。並いる海外の出品者を抑えての歴史的快挙となりました。 これが名実ともに総合優勝を果たした国内産のベタ・フォーシー。シェルターの中で仲良くチューをしているようにもみえます。ワイルドはペアで出品するのが条件で、色やかたちだけでなく2匹の個体バランスや振舞いなども審査対象になるという、まるで夫婦コンテスト(笑)。ショーベタとはひと味違うワイルドベタ、何か面白そうです。 受賞者はこの人、平井久美子さん。彼女はショーベタではなく、ワイルドベタの愛好家で、「飼い込むことでキレイな体色を見せてくれた時に、すっごく魅力を感じたんです」。現在はアルビマルギナータやマクロストマ、ディミディアータ、デニスヨンギー、ヘンドラー、インペリスなど10種類近くのワイルドを50匹以上飼育中。「これを機に、ワイルドに興味を持ってくれる人が少しでも増えたらいいな」と、いつものクミコスマイルが印象的でした。今度こそ、これを機にぜひ自宅取材させてくださいね(笑)。平井さん、改めて受賞おめでとうございます!

フィッシュフードへの関心度

今回、毎年協賛企業としておなじみの水槽メーカー・KOTOBUKIが、昨冬発売したフィッシュフードに関する特設ブースを設置。まずは、KOTOBUKIの新規会員登録をしてくれた人の中から、合計300人にベタ用FLY MIX(未発売)が当たるというプレミアムな告知が行われました。 入場時に来場者に配布された「ヒミツのKOTOBUKIツール」も、実はこれの伏線(笑)。当日、QRコードを通じて、ホームページの会員登録だけでなく、インスタグラムやLINEなどもフォローしてくださったみなさん、ありがとうございました! FLY MIXに限らず、アクアユーザーはフィッシュフードに対してどのような意識を持っているんだろう。ふとそんな素朴な疑問が浮かび、ならばというわけでこの機会を通じて来場者に直接話を聞いてみることに。

取材はもちろん「キワメテ!水族館」スタッフ。ベタコンテストなのでベタ飼育ユーザーばかりかと思いきや、案外そうでもありませんでした。こちらに関しても取材にご協力いただいたみなさん、貴重な意見をありがとうございました! ベタユーザーが主に使っているのは、やはりベタ専用のフードがほとんどでした。高タンパクのものだったり、形状がフレークタイプのものだったり。このほか、乾燥フードをいっさい使わないユーザーも。ショーベタを300匹、ワイルドベタを20匹、土佐金やらんちゅうなどの金魚も飼育しているという岐阜県50代男性は、冷凍アカムシやブラインシュリンプを与えているそうです。「フードはとにかく新鮮なことが条件。古いフードだと調子を崩しますし、水も汚れますから」。ちなみにアクア歴は45年以上というベテランユーザーです。 またFLY MIXを初めて知ったという東京都40代の男性は、何とベタを500匹以上飼育中。もちろんベタコンテストにも出品中で、アカムシやカラシン用のフードなどを使っているのだそう。「FLY MIXは今まで使っているものとは違いますが、一度試してみたいと思います。病気になりにくく水が汚れにくければ、色々なフードを試したいといつも思っていますから」。ほかにも、「いいものならどんどん使っていきたい」と話してくれたユーザーも多く、ひとつのフードにこだわるユーザーは案外少ないのかな、という気もしました。 ベタコンテストに出る出ないに関わらず、自身が飼育している個体に対する健康への意識も高いようです。「それは魚も人間でも同じじゃないですかね(笑)」(滋賀県30代男性)。もちろん、水が汚れにくいことも条件ですが、「食いつきがよいこと」(大阪府30代男性)、「消化がよいこと」(熊本県30代男性)、「発色がよくなること」(神奈川県40代男性)などなど、単なる健康チェックにとどまらない個体に対する愛情のほどが伺えます。 また、今回のベタコンテストで総合優勝を果たした平井さんは、「飼育環境にもよりますが、ワイルドベタの混泳の時期が長い飼い方だと、沈むタイプのフードでも全然大丈夫です」と、沈む沈まないは善し悪しではないことを物語ってくれていました。

なるか?FLY MIXの健康戦略

「FLY MIX、使ってます!」という、やや興奮気味の兵庫県20代男性(笑)。ありがとうございます!発売当初から気になっていたらしく、自身もベタやディスカスを飼育していることで購入。その後、「特にディスカスが自然な色になってきたので、きっと健康にいいのだろうと思って、以後自分の店でも販売するようになりました!」。え、販売って(笑)?聞いたところによると、大型ホームセンター内のペットショップに勤務中だそうで、現在も継続して販売しているそうです。

自分が実際に使ってみて、結果がよければお客さんにも積極的に勧められる。これほど説得力のあることはありません。機会があれば、そんなスタッフの勧めで買って行ったお客さんの声をぜひ聞いてみたいものです。 同じくFLY MIXを使ってみたことがあるという兵庫県40代男性。ベタを約10匹、グッピーに関しては数100匹も。これまでは、イトメやブラインシュリンプ、冷凍アカムシを使用していましたが、「FLY MIXの高タンパクに惹かれて使用したところ、大きく成長するスピードがこれまでと全然違って驚いています」と高評価でした。

やはり成長はフードで決まるものなのかも知れません。ただ、「継続的に使っていきたいんですが、入手できる店がまだ少なくて」。安定した健康は、フードの安定供給から。FLY MIXがいつでもどこでも手に入るようになればいいですね。 ベタは飼育していないという宮崎県30代女性。目下、ウーパールーパーに夢中です。「自宅に2匹、実家に2匹、さらには友達のところにも2匹いるんですが、とにかく美味しそうに食べてくれたら幸せなんです(笑)」。

フードを選ぶ際のポイントは、ずばり成分。FLY MIXのアメリカミズアブがどのようなものかは知らなかったようですが、「徹底した衛生管理のもとに環境先進国カナダで製造されているのでしたら、悪いはずがありませんよね」と、まさにグローバル視線(笑)。一度試してみて、結果次第で九州全土に広がっていくことを願っています。ちなみに、「キワメテ!水族館」のオリジナルステッカーを差し上げたところ、大変喜んでくださいました。 ほかにも色々な声が聞けました。「決め手は元気に糞をしてくれるかどうか。なので、お店で新しいベタを買う時も糞をするまでじっと待って、健康かどうかを見極めてから買う」(京都市60代女性)、「賞味期限が1年くらいのほうが信用できる」(石川県40代男性)、「フードは健康のバロメーターだから慎重に選ぶ」(愛知県50代男性)、「勧められたフードを使ってみたいが店によって意見が違うので迷ってしまう」(兵庫県30代男性)などさまざまでしたが、結局「フードは魚に合う合わないがある」(奈良県30代女性)、「個体に合った自然なフードが何より」(大阪府40代女性)ということなのだと思います。

すなわち、フードはまず使ってみること。多くのユーザーが個体の健康を願っている現実がある以上、「いいフード」はいくらでもあったほうがいいし、選択肢が多いことがフードの理想のような気がします。

フードの選び方がコンテストを左右する?

健康で、美しくて。つややかに、しなやかに。大切に飼育してきたからこそ、長生きもするし繁殖にも適した個体に成長するものです。 しかも健康維持のための食事は、美味しくなければ意味がありません。美味しいという満足感がもたらす精神的効果も計り知れません。美味しくなければ、食事じゃない。それは魚も人間も同じです。 すべての生きものに美味しくて健康的な食事を。もしかしたらベタコンテストは、いいフードといち早く出会うことが、上位入賞の早道なのかも知れません。

【イベント】イケてる女性はベタが好き♡終始なごみムードの「ベタコンテスト2016」

今年で第5回目を迎えた「ベタコンテスト2016」。
7月2日(土)~3日(日)の2日間(一般公開は3日のみ)、大阪市内で開催されました。 国内唯一のIBC(国際ベタ連盟)公認コンテストということもあり、今や国内のみならず海外からも注目されるイベントとなりました。

今年は総勢206匹がエントリー。
しかも全国津々浦々、はるか海外からの出品者や来場者もたっくさん。
厳正な審査によるコンテストではありますが、どちらかというとベタが好きな人たちの「ベタまつり」的な感もなきにしもあらずで。
ということで、年々人気が高まるベタのイベントに足を運んできました。

「発送出品」のお世話が大変!

コンテストの約1週間前。取材当日の入り時間をLINEでベタショップフォーチュンの石津さんに伝えたところ、「前日はこられないんですか?出品者の搬入がありますよ」と。えっ!? はあ~、う~ん、まあ~、そうですよね~、などなど、返事するにも歯切れの悪い始末で(笑)。

というわけで、急きょ前日から会場入りすることになりました。も~~~、石津さんには逆らえませ~ん(笑)。でも、結果的には前日から行ってよかったと心底思う記者でありました。嘘ちゃいますってば! 会場となったのは、大阪市天王寺区の大阪国際交流センター。フォーチュンさんからも近く、ベタのイベントの会場としてはこれ以上ない最高の立地条件かと。この日は、消防関係の式典やシャンソンコンサートも同時開催。ベタとはなーんの関係もありません(笑)。
朝から会場設営が始まってます。ベタの数だけコンパクト水槽がずらり。そして、スタッフが手分けして水槽を並べたり水合わせをしたり。ん?出品受付は13時からだったのでは?と思いきや、コンテストには出品するけど会場にはこれない人のための「発送出品者」の搬入作業だったんです。こういう手間のかからない方法があるとは。いやそれにしてもこの作業、かなり大変でリスキーです。預かった大切なベタを、翌日また出品者に返さないといけません。
それにしてもイベントの取材を搬入から開始するのは、長い記者生活では初めてのことでした(笑)

出品者がぞくぞく☆気分も次第にワクワク☆

午後1時。最初の出品者が受付に到着しました。どうやらご夫婦のよう。あ、話してるのを聞いてると日本語ちゃうし(笑)。 奥様の何芳潔さんと2人で台湾から来日。台湾では数少ないベタ専門店のオーナーであり、将来は国際ベタ連盟の公認審判員を目指しているのだとか。ベタが好きなんてもんじゃありません。人生駆けてはります、たぶん。 午後1時をすぎて、続々と出品者が現着。長い列(それほどでもないか♪)をつくって受付へ。石津さんも陣頭指揮をとっておられます。出品者とコミュニケーションしながら、搬入作業へと効率よく導いていきます。 続いて、ご家族3人+ご友人の計4人でお越しの伊與木(いよき)崇之さん。早朝から車を飛ばして、はるばる高知県からやってきました。大半が自家繁殖させたベタ。コンテスト用に8匹、オークション用に10匹持参されました。 ほかにも続々と「現品」持参で出品者が到着。ちなみに搬入をサポートするスタッフには、現役の学生さんたちも。先生~、彼らめっちゃ頑張ってましたよ~!(左/大阪動植物海洋専門学校・屋敷翔太君) 静岡在住でありベトナム出身者であるグエン・フイさんは、ベタコンテストではすっかりおなじみの常連さん。これまで数々の賞をかっさらってきた、輝かしき経歴の持ち主。

今回出品とは別に持参したこのB2写真ポスター、彼の所有するベタを自ら撮影した超力作。写真のクオリティーがすごすぎ~!「来年は出品だけでなく、フォトアルバムつくって会場で売ったら?」と、悪知恵を授けておきました(笑)

一番シビアな審査員はだーれだ?

午後5時。ひと通り設営が終わったところで、審査開始。搬入で疲れているのに、本当にご苦労様です。
審査にあたるのは国際ベタ連盟という、ベタでは最も権威のある団体の公式審判員。日本唯一の資格所有者・石津さんを筆頭に、ゲリー・チンさん(写真左/フィリピン)とリヨン・ゴーさん(写真中央/シンガポール)の3人体制で臨みます。 ちなみにゲリーさんは、自国でプラスチックのペレット(緩衝材)を製造販売しているのだそうな。ほー、ベタとは直接関係ないんですね~。それにしてもゲリーさんの目、結構厳しい!妥協を許しそうではないですねー。 一方リヨンさんは、ベタを専門に扱う輸出業者。タイのベタファームを回って、自分の目にかなったベタを輸出。祖国のシンガポールでは、由緒あるベタクラブの会長に就任するなど、若手でありながらかなりのやり手だそうです。英語・タイ語・中国語を巧みに使い分けつつ、人懐こい笑顔を絶やさないのはちょっとゲリーさんとは対照的かも(笑) でも一番審査に厳しいのは、実は石津さんだそう。美しさや全体のバランスなどが整っていればOKと外国人審判員が言ったとしても、生体にちょっとでもアラがあったらソッコーダメ出しをするのは石津さんなのだそうです(笑)。

そういえばベタの評価方法って、減点方式なんですって。しかもベタの品種それぞれに審査基準が違っていて、結構審査項目があるそうです。わかりやすくいえば、それぞれの品種特徴がよく表れているものが高評価につながるのだそうです。 ちなみに、さきほどご紹介した今回の出品者・何芳潔さんご夫婦が、そばから3人の公式審判員をサポート。ジャッジの権限はありませんが、これもれっきとした公認の実地研修だそうです。一定の実地研修を習得して経験を積まないと、公認審判員にはなれません。自動車教習所で例えていうなら、仮免とって路上教習中といったところでしょうか。 審査によって賞が確定したベタの水槽には、ステッカーが貼られてわかりやすく表示。あくる朝、自分の水槽にこれが貼ってあったらうれしいでしょうね~。いいですよね、こういう仕組みは出品者のモチベーションを高めるいい刺激になりそうです。 というわけで、初日は滞りなくスケジュールを消化。いよいよ翌日は一般公開日です!

会場が暑い!来場者も熱い!

明けて7月3日は、一般公開日となりました。昨日に引き続いて、この日も30度を超える真夏日に。お~い、梅雨は一体どこへ行った~? 幸い天気もよく、朝から来場者の出足は好調。さほど広くない会場も、熱気ムンムンでエアコンの効きもいまひとつです。 水槽と水槽の間には仕切りがあって、それを外せば自由にフレアリングが可能なんですが、やってる人が意外に少なく。「え、そんな習性があるんですか~!?」と知らなかった女性もいれば、「ストレスたまると可哀相ですしね~」という女性もいたり。ベタイコールフレアリングいうと思い込み、果たしていいんだか悪いんだか(笑) 来場者には、人気投票を兼ねたアンケート用紙が配られ、ベタのポストカードも。これはうれしいですね。うっかり写真撮るのを忘れたので、ツイッターにリンクリンク(笑) 早速来場者に話を聞きました。4人家族で京都府八幡市からお越しの永井さん一家。以前、お父さんがもらってきた1匹のベタから火がついて、今ではな、な、なんと70匹以上に。「いやあ、置く場所があるからええんですけどね~」ってお父さん、それって何気に家がおっきいことを自慢してはります(笑)?

ベタ以外にも、水槽がふたつ。ネオンテトラなどのちっちゃくて可愛らしい生体を飼育中だそうです。 ベタの世話をするのは、長女の永井美里さん。飼うのはお父さんではありません(笑)。ひとつひとつのボトルに自分の世界観をつくっているらしく、「ディズニーのリトルマーメイドみたいな感じなんです~」と実に楽しそう。70匹なんてまったく苦にならないのだとか。それにしてもすごい数ですねー。ぜひ来年は出品してみてください。

熱帯魚飼育というより、とらえ方はむしろインテリア感覚。あるいは、新しい時代のコレクションといえるかも。これまでの魚くさいイメージはまったくなく(笑)。そういえば、来場者の傾向として若い人が圧倒的に多いのも、アクア系のイベントらしからぬ特徴かもしれません。 質のいいベタが安値で買える(かもしれない♪)オークションコーナーで若いカップルを発見。聞くところによると、二人とも以前取材したことのある大阪ECO動物海洋専門学校の生徒さんでした。「オークションコーナーでこんなに安い値段で買えるんや~と驚いたんですが、水槽の準備をしてこなかったから」と、ちょっと残念そうな矢部達也さん。

水槽なんてとりあえず空き瓶とかでもいいやん!って言ってしまいましたが、さすがアクア系専門学校の学生、今時の若いモンにしては珍しく「ちゃんと」してました(笑)。来年こそは、お迎えの準備をちゃんとして、ご来場お待ちしてまーす♡

出品も飼育もハードルの低さを実感

小さな水槽に見入る来場者の人たち。スマホでパシャハシャやる人も結構多いです。去年iPhoneの待ち受けにベタが起用されたこともあってか、ベタ人気は今もなお継続中です。初心者でも飼いやすいというメリットもありますが、買ってきたベタでも繁殖させたベタでもどっちでも出品できるという、ベタコンテストならではのハードルの低さも、一般ウケしている感じがします。 そういえばスタッフの中で、メダカやグッピーの飼育を手がけている人がおりまして。立ち話をしていたら、「そうか~、ベタはインテリアでもあるのか~。なんかやっとわかった気がします」と。そりゃメダカやグッピーだと、こんな簡単に出品できません。飼育に神経を使い、繁殖に苦労を重ね、品種の研究に時間を費やし、それはそれは大変であり醍醐味でもあり。まあどっちを選ぶかは、アナタ次第というわけですね。

ショー的で楽しい「公開審査」

そうこうしている間に、上位賞の審査が開始。前日同様の公認審判員により、次々と上位入賞者が決まっていきます。 特筆すべきは、公開審査という珍しい方式である点。どの公認コンテストでも公開審査?「主催者によりますね。非公開で審査するコンテストもあります」(石津さん)。なるほど、納得。審査というと非公開のイメージがありますが、公開のほうが公平性もあるし緊張感の伴うイベントとして、見ていても楽しいですよね。

ただ、公開審査といってもすべて英語で交わされているので、審査内容まではワカリマセーン(笑) 討議の末、総合優勝が決まりました。この瞬間、206匹の頂点に立ったのは、ハーフムーン。思わず会場から拍手が沸き上がりました。水槽の前には、優勝を示す真っ赤なリボンが。ベタちゃん、わかってるのかなー(笑)。出品者のホー・シュー・ティアンさん(マレーシア)は残念ながら会場にこられなかったそうですが、見事総合優勝の栄冠に輝きました。

会場に涼を呼ぶ新型水槽

熱気を帯びた会場でひときわ涼感を漂わせていたのが、LEDと水泡効果がファンタジックな雰囲気を演出していた6個の「アクアポニックス」。今回のメインスポンサー企業、KOTOBUKI製です。オールインワンタイプで、照明とエアポンプが一体化。しかも上部には水耕栽培が可能な二段式というユニークな樹脂製水槽は、会場のランドマークとしても来場者の注目を集めていました。(アクアポニックスの詳しい商品説明はこちら アクアポニックスは、親子づれにも人気の的。これほしい~とつぶやく人も決して少なくありませんでした。実はこの日、開場当初からそういった要望が多く、会場で商品説明を行っていたKOTOBUKIさんに、「どこに買いに行けば?」「なんぼで売ってるん?」「このまま売ってくれるへん?」などなど、問い合わせがひっきりなしでした。 ん?なんとなく服装がキマってる男の子とお母さんが。会場となった大阪国際交流センター、実はこの日ピアノの発表会も行われていたそうで、休憩中にコンテストを知り駆けつけてくれました。「何年か前にベタを飼っていたので、また飼いたくなりました♪」とお母さん。こんな【交流】もあるとは、会館関係者も気がつかないでしょう(笑) 背が高くやさしい顔立ちのイケメンが彼女を連れて会場に入り、石津さんをみつけるととってもうれしそうに握手を求めるシーンが印象的でした。このイベントを見るだけのために、わざわざ台湾からやってきたというJimmy Yerさん。母国では弦楽器の製造をしているらしく、ベタはあくまで趣味なのだとか。でも「来年は出品するかも~」と。日本語は話せなかったけど、たぶんそう言ったに違いありません(笑)。

女性がベタを好きな理由

もしかしてネイリスト?それともエスティシャン?そんな風貌を漂わせていそいそと会場に入ってきた女性も、れっきとしたベタの出品者でした。「どんなふうに出品されているのか見にきましたー」と、大阪市在住の渕上万莉さん。10数年前からベタに惚れ込み、一度親友の名前をベタにつけてからは、ベタは「生活には欠かせない子」になったそう。 オークションコーナーではお気に入りのベタをみつけ、2,000円で落札。もしまちで出会って“私の趣味当ててみてください”と言われても、絶対ベタが趣味とは思えないキャラのイケてる女性でした(笑)。 会場を見渡すと、女性の姿が目立ちます。いやいや、個人的趣味ではなく(笑)。彼氏同伴のケースも多いですが、「お一人様」の来場者も結構多かったりします。 「自宅ではブルーのトラベタを飼っています。コンテストにぜひ一度きてみたいと思ってました」(兵庫)、「関西にはあまり用がないんですが、どうしてもコンステトを見たかったので友達とも会えました」(静岡)、「飼ってるのは赤のフルムーン1匹だけですが、実家で母がグッピーを飼ってるなど魚大好き一家です」(大阪市)、「知識はまったくないけど、きてみて楽しかったです」(奈良)など、さまざまな声が聞かれました。「ついで」ではなく、コンテストそのものを目的にきた女性が多かったのが印象的でした。 「男は理屈から入り、女は感覚から入る」。一般的によくいわれる傾向ですが、ベタ飼育を始める傾向はまさにそうかもしれません。「かわいい」「きれい」など、漠然とはしているもののインテリアやペットとしての直感性はたぶん男性より上のような。そしていざ飼い始めたら、母性本能を大いにくすぐって繁殖にも全力を尽くすのかも(笑)。

そういう点でいえば、ベタはまさに女性向きなのかもしれません。気をつければ持ち運びも比較的簡単なベタ。そのうち、ペット感覚で飼う女性同士が自慢のベタを見せ合う「ベタ女子会」が行われるのも、遠い日のことではないかもしれませんね~。その時は、絶対取材に行きまーす(笑)

初参加で初受賞者も

午後3時。いよいよ表彰式が始まりました。受賞者のかたを、独断と偏見でちょこっとだけご紹介しましょう。 初参加の金重初恵さんは、山梨県から参加。ビンに入った2匹のベタと一緒に新幹線で来阪。ダンボ・ショープラカットクラスで見事優勝を果たしました。

「一番のお気に入りも出品したかったんですが、繁殖期に入ってしまったので諦めていただけに、受賞できてうれしかったです」。八ヶ岳の標高1,000mの別荘風のお家で、幸せを絵に描いたような生活をご主人と送っていらっしゃいます(笑) 大阪市内でネイルショップを経営している安達竜也さんも初参加。プラカットやショーベタのメスなど8匹を出品し、ショープラカット部門のマーブル&AOCクラス準優勝ほか2賞を受賞しました。

「将来は養殖場を持つのが夢なんです」と。男性ネイリストというのも珍しいので、そのお仕事もぜひ続けていってください(笑) スタッフとして参加している大阪動植物海洋専門学校からも受賞者が。今回のイベントスタッフとしてだけでなく、テンポラリー部門のベールテールクラス3位に。

あれ、いつの間にキミ登壇?オイシイとこだけ持っていくよね~(笑) 堺市の平井久美子さんは、ワイルドベタ部門優勝ほか2賞を受賞しました。表彰のために何度か登壇されるたびに、マスク外して外してと、しつこく迫ってごめんなさい(笑) 関東で有名なアクアショップ・アクアフォレストさんも受賞。ダブルテールクラスなど3部門で優勝されました。

どのジャンルを問わず誰でも出品できるのも、コンテストの特徴。代表取締役の高野英彦さんは、コンテスト終了後もさまざまなユーザーとコミュニケーションされていたのが印象的でした。 これからも「キワメテ!水族館」をどうぞごひいきに~(笑) このほかにも多々受賞者が。この中には、スポンサーとして商品を提供していただいた協賛賞を受賞されたかたもいらっしゃいます。
スペースの都合上受賞者全員をご紹介しきれないため、詳細についてはフォーチュンさんのサイトをご覧ください。

名誉ある「ユーザー目線」賞

そしてそして、特筆すべき賞がこれ。来場者アンケートの人気投票で一番になったベタが、高知県の伊與木さんが出品したフルムーンでした。

まるで上品なドレスを身にまとった女性のような、淡いピンクが印象的でした。 公認審査員とは違って、来場者が素直にいいと認めたフルムーン。決して公の受賞ではありませんでしたが、ユーザー目線ナンバーワンに輝いたベタだからこそ値打ちがあったといえるでしょう。

参加国はアジアを中心に計8カ国

最後に石津さんがカラオケで1曲♪ いやいや、ちゃうちゃう(笑)。コンテストが終わって、みなさんへのごあいさつを兼ねて講評を。
単なるコンテストに終わらず、こうしたコーナーも大事ですね。もしかしたら、来年はトークショーとかがあるかも(笑)。 いずれにせよ、よりパワーアップしてエンターテイメント性の高い人気イベントになってもらいたいものです。 オークションコーナーでは午後5時で締め切り。お目当てのベタをン百円で落札した中学生もいたりして、ここでしか買えないクオリティーの高いベタを安く買えて満足した人は少なくありませんでした。 今回コンテストに参加した国は、日本を始めオーストラリア、香港、マレーシア、フィリピン、シンガポール、台湾、タイの合計8カ国。

特に最近では、マレーシアやシンガポールにおけるタイの人気が高く、多くの受賞者が海外からの「発送出品」だったことはやむを得ませんが、傾向としては国内の出品比率も増えてきたそうです。 特に「クラウンテール・テンポラリー・ワイルドベタ各部門で日本人が賞を獲ることができたのはうれしい限りです」と、石津さんは語っておられました。

少しずつ底辺が広がりそうな予感

アクア熱はひところに比べ低調だといわれながら、ベタ人気はまだまだこれからと、「キワメテ!水族館」はそう思います。飼いやすい観賞魚として、あるいはインテリアとして、少しずつ底辺は広がりつつあるような気がしてなりません。観賞魚飼育の世界も、スタイリッシュな趣味へと、少しずつ進化しつつあります。 梅雨のさなかのイベントではありましたが、幸い天気にも恵まれ多くの来場者でにぎわいました。出品者のみなさん、来場者のみなさん、ありがとうございました。そして準備段階から当日の運営まで携わられたスタッフのみなさん、本当にお疲れさまでした。来年はもう少し開催時期を早めて、あまり暑くない時期にしたいと石津さん。人間のこともベタのことも考えたメッセージが印象的でした。

「キワメテ!水族館」が勝手に名付けた、別名【ドレッシーな格闘技】による年に1年のイベントは、早くも来年が楽しみです。今回会場で「来年こそは!」と刺激された多くのみなさん。来年まで1年あります。買って育てて出品するもよし、繁殖に成功したお気に入りを出品するもよし。この1年間、じっくり準備して「ベタコンテスト2017」ではぜひ出品&優勝を目指してくださいね!

【イベント】日本ベタコンテスト2017☆IBC公認審査員に密着48時間

去年に引き続き、今年も「日本ベタコンテスト2017」を取材敢行。
今回は少し角度を変えて、3人の国際公認審査員に密着。
公認ベタコンテストのジャッジはどのように行われているのか、会期中どんなことが起きていたのかを取材してみました。
果たして「キワメテ!水族館」は、英語が飛び交う審査員の緊迫した空気に分け入ることができたのでしょうか。
早速、会場となった大阪国際交流センターへ、レッツゴー

ジャッジはIBC(国際ベタ連盟)の公認審査員

去年より約1カ月早い6月3日(土)と4日(日)の両日に開催。とはいっても、前日は実質的な出品者による搬入日となるので、一般来場者はいません。そして、夕方ごろから早速審査が開始されると聞いて、会場へお邪魔することになりました。 やってきたのは、大阪中央区の大阪国際交流センター1階ギャラリー。ついさっきまで、隣接するホールでは落語会をやっていたそうで。あー、もっと早く来ればよかった(笑) そして夕方5時前。すでに審査が始まっていました。出品者が搬入をとっくに終え、もはやスタッフしかいなくなったガランとした会場で、粛々と進められています。 この日の審査は、5部門(ハーフムーン・クラウンテール・ショープラカット・ワイルドベタ・テンポラリー)を、さらに色や大きさや繁殖方法などで分類した計23クラスの中からそれぞれ上位3点を決めていくというもの。ってことは、今回出品されたすべてのベタをひとつひとつジャッジしていかないといけないことになります。

ひぇ~っ、全部のベタをひとつひとつー?(笑)。そうなんです、審査って冷静かつ根気のいる作業なんですよね。あー、いつも直感的に生きている自分のような人間にはできないなーと、つくづく(笑) 遅ればせながら、今回のコンテストの審査員をご紹介しましょう。まずは審査委員長、石津裕基さん。全国唯一のベタショップ・フォーチュンのオーナーであることはご存じかと思いますが、日本人でただひとりの国際ベタ連盟の公認審査員でもあるんです。これって、めっちゃすごいことなんですよ~。どれほどすごいかってことは、おいおいに。ちなみに今月19日に45歳になられるそうで。ひと足お先に、お誕生日おめでとうございます! ベタに関して、世界で最も権威のある国際ベタ連盟。通称IBC。ベタコンテストそのものは全国のあちこちで開催されているようですが、世界的組織による公認ベタコンテストとなると様子はかなり変わってきます。上位に入賞すると、公認記録として認められ一躍その名は世界に知れ渡り、歴史に刻まれることになるのです。日本ではまだそんなに浸透しているわけではありませんが、アジア諸国やヨーロッパなどでは認知度も権威もピカイチなんです。日本でも早くそんな時代がくるといいですね。 そして、日本で公認コンテストが開催されるのは、ここ大阪だけなんです。しかも1年に1回だけ。「へえ~、だったら行けばよかった~」「遠くからでも出品すればよかった~」って今ごろ後悔しても時すでに遅し(笑)。来年こそはぜひお越しくださいね。 続いての審査員は、リヨン・ゴーさん。シンガポールからお越しです。若干29歳という年齢は、3人の審査員の中で最年少。ちなみに、彼は去年も審査員として参加。おいしいものばかりを食べているのか、去年とくらべて体型がややぽっちゃりしていたのが印象的でした(笑) もうひとりの審査員は、今回日本で初めて審査を務めることになった、インドネシアのムリヤディさん。43歳。だからというわけではないんでしょうが、相当気合が入ってました。今回は、あの女子フィギュアスケートの渡部絵美似の美人奥様も一緒に来日。終始、アツアツぶりを見せつけられっぱなしでした(笑)。 ところで、審査員はなぜ「3人」なんでしょう。しかも国もすべて違います。それはとにもかくにも、「公平を期するため」なのだとか。確かに偶数だったら意見が分かれた時に困りますし、同じ国の審査員ばかりでも公平性に欠けます。コンテストによってはさらに増員されることもあるそうですが、日本で行われる公認コンテストは通常3人となっています。そういえば、先日のミドル級王座決定戦で不正疑惑の判定と話題を呼んだ試合も3人体制でした。「そんなのと一緒にせんといてくださいよ~」(石津さん)。おっしゃる通り(笑)!

審査の基本は「あら探し」

ちなみにみなさん、ベタの審査って「減点方式」だったってことご存じでしたか?これは国際ベタ連盟のベーシックな審査基準であり、ヒレのかたちや状態、欠け、キズなどベタの悪いところからチェックしていく方式なんだそう。言い方は悪いですが、「あら探し」が基本なんです。いいところよりも悪いところを探す。そして評価する。あー、彼氏だったらちょっとイヤかも(笑) 審査はハーフムーン部門からスタートし、展示された順番に進められていきます。そして、各部門中からクラス別に上位3点が決められ、ステッカーが手際よく貼られていきます。自分の出品したベタが受賞したかどうか。翌日の一般公開までわからないので、出品者は今ごろきっとドキドキしているのでしょうね。このニュアンス、大学の合格発表とちょっと似ています。 当然のことながら、審査員間で交わされる会話はすべて英語。しっかり耳をすませていても、「フィッシュ」とか「テール」とか、若干の単語が理解できるくらいで、あとはチンプンカンプン(笑)。この世界でも国際化の波は着々と進んでいます。石津さんも普段のキャラと違って、れっきとした国際人です。あー、英語もっと勉強しとけばよかったー(笑) 今回、ボランティアスタッフとして参加した神戸動植物環境専門学校の男子学生たちも審査のお手伝い。お疲れ様です。ひとりは明石市から、もうひとりは三木市からって、めっちゃ遠いやん(笑)! 審査と同時並行でスタッフが作業しているのが、表彰者のリストアップと表彰状の作成。栄えある受賞者の名前を間違いでもしたら、えらいことです。バックヤードでの地味な作業ですが、このふたりにまかせておけば大丈夫(笑)。この作業は、翌日の表彰式直前まで行われていました。本当にお疲れ様でした。 審査にはこんなアイテムが使われています。まずはマグライト。薄暗い水槽で泳ぐベタをしっかり見極めるには必須アイテムです。 ん?これは?ストロー?そうみえなくもないですよね。T字型につくられた長いほうの部分で、水槽をツンツンしてベタを引き寄せるために使われます。そう、ベタ飼育に使うカチョンと同じです。そして先っちょの短い部分は、ベタの体長を確認するためのものなのだとか。長さは3.8㎝。そう、ベタは「体長(ヒレを含まず)3.8㎝以上」という出品の際の審査基準が設けられているんです。 このストローでつくられた手製アイテム。名前は「特にありません(笑)」(石津さん)。ストローでつくられたカチョン、じゃあ「スッチョン」ということで(笑) ふと外をみると、すでに真っ暗。時計をみると、とっくに7時を回っていました。夕方5時前から始まった審査は、2時間以上かけてようやく終了。この結果、5つの部門におけるクラスごとの優勝・準優勝・3位が決まりました。そして明日はそれぞれクラス優勝魚、部門優勝魚、そして総合優勝魚が決まる予定です。明日の一般公開日が楽しみです。 ――今回の出品数を教えてください。

「日本147、台湾32、シンガポール18、タイ4、マレーシア3、インドネシア1、ブルネイ1。合計206匹の出品となりました」

――ベタの買いつけだけでなく、審査でもよく海外に行かれてますね。

「どちからというと東南アジアが中心ですが、海外のコンテストはもっと盛んです。審査員の数も出品者も多いですし、社会的な認知度もかなり高いですよ」

――公認審査員になるための審査は難しいと聞いてますが。

「試験そのものはアメリカで行われているんですが、それとは別に公認コンテストの審査にもみっちりついて研修を受けるなどして、たくさん経験を積まなければなりません」

­­――とにかく英語は必須ですよね?

「試験問題そのものも英語ですからね(笑)」

――もっとベタが普及してほしいですよね。

「コンテストそのものは誰でも簡単に出品することができるので、一度見にこられた人が出品者の常連さんになることも少なくありません。そういう点では、いいきっかけになると思いますよ」

豊富な知識と経験、そして語学が堪能でないと公認審査員の道はかなり難しそうです。しかし、そんなクオリティーの高い審査員がジャッジするコンテストだからこそ、受賞者の喜びもひとしおに違いありません。手塩にかけて繁殖させたベタであっても、アクアショップなどで買ったベタであっても、分け隔てなく審査の対象となる公認ベタコンテスト。出品に際してのハードルは低くても、受賞者は大いに胸を張っていいのです。

コンテスト以外も盛り沢山

2日目。一般公開の日。そして表彰式も控えています。午前10時のオープンと同時に、早くも来場者が続々と会場へ。 来場者は、前年に総合優勝した美しいベタの写真をポストカードにしたグッズがもれなくもらえます。入場無料なので、これだけでも結構お得かと。 今回もオークションコーナーが人気でした。出品者はいずれもコンテストそのものの出品者でもあるので、質のいいベタが意外なほど安く買えたりします。「はい、去年も買いました。今はベタに興味が出たばかりなので、いずれは自分もコンテストに出品できるようになればいいな、と思っています」と、近くに住む男子学生は話していました。 去年に引き続いて、今年もメインスポンサーとなったKOTOBUKI。会場の2カ所で、ベタ飼育にマッチしたコンパクト水槽などが、特別価格で販売されていました。

まずは会場入口付近。去年発売された15㎝のコンパクト水槽「クリスタル150/B」は、ベタ飼育だけでなく最近注目を集めつつあるテラリウムの成育水槽としても使えます。 このサイズの同水槽(15㎝幅)が3個ぴったり置ける「コレクトボード450」も特別価格で。同商品には、KOTOBUKIのユニークな横長水槽「ダックス45」も設置できます。

使い方が自在に広がる水槽関連商品です。また、初心者でも手軽に始められる水槽キット「アクアポニックス」も、来場者の関心を集めていました。 さらに別の場所では、今春開催されたペット系イベントでも多くの話題をさらった近未来的水槽「アーク」も。
まるで宙に浮いているかのようなスタイリッシュな外観がカッコよくて、こちらも多くの来場者が足を止めていました。
KOTOBUKI曰く、「社長室に似合うコンパクト水槽」として売り出し中です。 この日、開場早々「アーク」に注目したのは、名古屋からこられたご夫婦。外観や使い勝手をじっくり吟味するまでもなく、わずか数分で購入決定(笑)。よほど気に入っていただいたみたいです。しかも、会場にほど近いベタショップ・フォーチュンさんへ出向いて、ベタも購入。奥様とともに、名古屋までしっかり抱えて持って帰られました。 正式審査とは別に、一般来場者によって決まるベタの投票も行われました。果たして一般来場者からみた「イケてるベタ」とは。結果はのちほど。 時間の経過とともに来場者の数は続々と増えてきました。ちょっとエアコンの効きが悪くて少し暑いなーと思いきや、ベタにとってはこれでいいんです(笑)

エンターテイメント性の高い「公開審査」

午前11時。いよいよ最後の審査が始まりました。昨日行われた審査の、いわば決勝トーナメント。最終的には、総合優勝1点が決まるという仕組みです。

審査員はもちろんこの3人。審査委員長の石津さんをはさんで、左にムリヤディさん、右にリヨン・ゴーさん。決してアヤシイ占い師ではありません(笑) 昨日と違うのは、審査対象の水槽をひとつずつ机に持ってきて行われる点。最終審査ともなると、より慎重に審査が進められるというわけです。 「ん?来場者がいるところで審査が行われるの?」とびっくりした人も少なくないでしょう。現に、会場でも審査の10分ほど前に「今から何が始まるんですか?」と聞いてこられたかたもおられたくらいですから。そうなんです、ベタの審査の特徴は「公開審査」である点。公認コンテストではよくある光景なんですが、とかく秘密裡に行われることの多い各種コンテストにあって、審査風景がこんなに間近で見られるなんて興味深いですよね。 一般来場者でもかなり近くまで寄れます。この線から先に入っちゃダメ、なんてヤボなことも言いません(笑)。写真撮影も自由。来場者同士の会話もOK。さすがに大声はダメですが(笑)。サテライトな審査という方法だからこそ公正も保たれ、ジャッジにも自信のある証拠だといえます。それでも「キワメテ!水族館」は、時々大胆不敵にも待った!をかけましたけどね、でもこれは仕事だから仕方ない(笑)。 もちろん審査で交わされる会話は、昨日同様すべて英語。そのせいでしょうか、少しでも単語を聞き逃すまいとして眉間にシワを寄せている来場者の多いこと。そうとわかっていれば、リアルタイムで翻訳できるアプリでもインストールしておくべきでした(笑)

和気あいあいとした会場の雰囲気でありながら、緊迫した公認コンテストの審査を間近にみれるという、ある種不思議なギャップ。これこそが、ひとつのエンターテイメントとして成立しています。これだけでもイベントです。会話の中身が理解できなくても、雰囲気さえ伝わってくればそれでよし。審査員のみなさんと同じ空気を吸っているライブ感こそ、公開審査の醍醐味があるような気がしてなりませんでした。 審査員最年少のリヨンさんは、いつも爽やかな笑顔が印象的です。かと思えば、写真のように急にマジ顔になったり(笑)。あとで聞いた話ですが、「彼は国際ベタ連盟の基準を忠実に守る真面目な若者」なのだそうです。こういう若い人こそ、これからの業界を背負って立っていくのでしょうね。 初来日のムリヤディさん。3人の審査員のうち、終始真剣なまなざしをベタに送っていたのが印象的でした。母国のインドネシアでは、広大な生体のファームを持つムリヤディさん。あらゆる生体を知り尽くしている彼だからこそ、出品者がさまざまな思いを込めて出品してきた自慢のベタをしっかり評価しなければ、という責任感は人一倍だったのかもしれません。 審査委員長の石津さんはというと、どちらかというと調整役のような雰囲気。最年長ということもあるのでしょうが、ほかの審査員の意見をしっかりくみ取り、適正な方向へ導いていく手際のよさが目を引きます。一番柔軟性があるのかと思いきや、周りから言わせば「ジャッジに関してミスター石津は妥協しない」のだそう。ごくごく小さなウロコのハガレやテールの切れ目など、この日の審査でもこうした欠点を見逃しませんでした。ちなみに「キワメテ!水族館」の石津評は、「人にも厳しく自分にも厳しく」。休憩中ご本人に直接伝えたら大爆笑していましたが、きっと図星だったのでしょう(笑)

公認コンテストならではの緊張感

開始から約1時間。審査もいよいよ佳境に入ってきました。そして、上位を決定するのにかなり時間を要するようになってきました。審査員の表情も真剣そのものです。 どうしても意見が分かれた時は、国際ベタ連盟のルールブックで確認し合いながら、さらに突き詰めていきます。 ワイルドベタでは、品種の特徴をきちんと表現できていることが審査では重要なのですが、ヘンドラーの特徴である尾びれの形状に対して審査員の意見が微妙に一致せず、インターネットで検索して確認する場面もみられました。 さらにひれの状態を詳しく調べるために、審査の終わった同じサイズのベタを持ってきてフレアリングさせて確認するシーンもみられました。 わずかなウロコのはがれや尾びれのちょっとしたダメージなども見逃しません。こうしてシビアな減点方式によって、厳正に審査が進められていきます。

あ、肝心なことをひとつ。コンテストでは、どの審査員も出品者のプロフィールはあらかじめ知らされていません。あくまで目の前にあるベタだけをみながら審査します。水槽に表示してあるのは、あくまでエントリー番号のみ。これも公正を期すためのもので、決して私情を持ち込まないコンテストの威厳を保つための姿勢にほかなりません。こと公認ベタコンテストに限って、「忖度」はないのです(笑)

着眼点の異なる審査と一般投票

午後12時すぎ。総出品数206匹の頂点に立つグランドチャンピオンが決定。見事総合優勝したのは、シンガポールからの出品者によるショープラカットでした。白いボディに赤のバイカラーがきれいなベタです。プラカットとしてのかたちの完成度が高いというのが、高評価につながりました。おめでとうございます! そして最後の最後まで競り合ったのは、こちらのハーフムーン。審査中も現場にいた出品者のかたは、尾びれのわずかなかたちのいびつさが敗因と聞いて、とっても悔しそうにされていたのが印象的でした。うーん、難しいですね~。これは素人にはわかりません(笑) これですべての審査が終了。審査員が去ったあとには、各部門優勝のベタが集められていました。「日本ベタコンスト2017」の頂点を極めたベタをカメラにとどめておこうと、多くの人が集まっていました。 今年も出品して受賞した某ベタガールも、総合優勝魚に首ったけ(笑)。「ホント、きれいなベタを育てるのは難しい。ちょっとしたことが審査に響いてしまうから。盆栽みたいに、チョキチョキして、ひれのかたちを整えるわけにはいかないしね~(笑)」。あーそのキモチ、よくわかります。 一方、一般来場者による投票も行われましたが、審査と人気投票の評価が異なるのは、公認コンテストなどの国際審査基準ではやはり「減点方式」だという点にありそうです。一方の来場者投票では、「きれい~」「好きな色~」など、あくまでパッと見の主観であり、見た目重視。こうした結果は、来年出品を考えているユーザーにとって、大いに参考になるでしょう。 各部門の上位入賞者たちを一堂に会した表彰式。あいにく総合優勝を果たした出品者は海外からの発送出品だったため、その場にいらっしゃいませんでした。みなさん改めておめでとうございます!なお受賞の速報については、ベタショップ・フォーチュンさんのホームページで紹介されていますので、こちらをごらんください。

人目の日本人公認審査員誕生へ向けて

2人の海外審査員にも、感謝状が送られました。2日間、本当にお疲れ様でした。彼らのおかげで、受賞者に栄えある名誉を送ることができました。これからも世界をまたにかけて、ベタ普及のために頑張ってくださいね。 そして準備から搬入・搬出・撤収まで、今回のコンテストを陰で支えてくれたスタッフのみなさん。和気あいあいのスタッフでありながら、仕事はきっちりと(笑)。本当にお疲れさまでした! 戦いすんで日が暮れて。最後に石津さんより総評タイム。こうして2日間にわたって繰り広げられた「日本ベタコンテスト2017」は、今年も大成功のうちに終了。日本で唯一行われている公認ベタコンテストの審査が、どのように行われているのかも、おわかりいただけたのではないでしょうか。 「この魚、なんていう名前?」と、一般公開の日にたまたま近くを通りがかったという年配のご夫婦にたずねられました。原産地や闘魚といわれる所以など、基本的なスペックをお話ししたら大変興味深そうでした。

「そんな簡単なら私たちでも飼えますね~」と目を細めておられたのが印象的でした。展示されたKOTOBUKIの水槽「アーク」へも熱い視線を送っておられました。去年のベタコンテストでは、ベタがいかに女性に人気があるのかを記事でご紹介しましたが、もしかしたらもっと幅広い年齢層にも受け入れてもらえるのでは、という感想を抱いた次第です。ここ、大事かも(笑) アクアの世界では最近メダカが流行っているみたいですが、ベタ人気はまだまだ不変です。ベタを飼育するための環境や用品もかなり整ってきました。その底辺を底上げしていくためにも、国際ベタ連盟のようなお墨付きの国際組織が存在しているのは、アクア業界にとっても追い風になる可能性を含んでいます。近い将来、日本でも2人目の国際ベタ連盟公認の審査員の誕生を願わずにはいられません。

肝心なのはやっぱりコミユニケーション ~エピローグにかえて~

ちなみにコンテスト終了後の2日間、四天王寺や大阪城、そして京都錦市場などへ海外審査員2人とムリヤディさんの奥様の3人を、石津審査委員長自らが案内、存分に観光を楽しんでもらったそうです。いやあ、ここまでくると審査委員長も大変です。コンテストの審査のみならず、こうしたアフターフォローによってさらにコミュニケーションが深まるのでしょう。語学と知識、豊富な経験のみならず、強靱な体力と接待スキルも公認審査員には必要みたいですよ(笑)

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