これはカンボジアのシアヌークビルで採集されたスプレンデンス・グループの小型種です。
　見た目には明らかにマレー半島中南部やスマトラ島中北部に分布するベタ・インベリスと似ており、
おそらくこれはインベリス種であるか、もしくはその近縁種だと思われます。
（cfインベリスとは学術用語で、「おそらくインベリスであろう」といった意味です。）

　黒に近い体色で、エラブタと体側のスポットがメタリックグリーンに輝き、
一方ヒレはブルーに染まり、尾ビレの縁取りと尻ビレの先端が赤く発色するという
大変美しい色彩構成をしています。

　さらにこのタイプのユニークな点は、海に面した汽水域の湿原で採集されたことです。
　汽水域に生息するベタは、タイのベタ・マハチャイエンシスが知られていますが、
それ以外の種類で生息が知られたのはおそらく初めてのことだと思われます。

　いずれにせよ、本種もしくは本種の近縁種をマレー半島から海を隔てて
遠くインドシナ半島という場所で採集することができたのは、大変興味深いことだと言えます。

　飼育は比較的容易で、水質には特にうるさくありませんが、弱酸性の軟水がベストです。
　オス同士は闘争しますが、改良品種のベタよりは温和なので、３０ｃｍ水槽でのペア飼育が適しています。
　水中にはココナツシェルや水草などを配して、落ち着いた環境を用意してやると、
素晴らしい発色を見せてくれます。
　また水面に浮き草を浮かべておくと、オスが泡巣を作り、産卵する光景も見れるかもしれません。
　繁殖方法は改良品種のベタに準じます。

　下記の「お買い物ガイド」をお読みになって、内容をご確認のうえご注文下さいね

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　これがカンボジアで発見されたベタ・インベリスと思われる種類です。






　ベタ cfインベリスのメス個体。

画像はあくまで参考です。販売する個体はこれらの画像と異なります。

 ＜カンボジアにあるベタ cfインベリスの生息地＞


　カンボジア南部シアヌークビルにある本種の生息地。ここは海に近い広大な汽水域の湿原だそうです。


　ここが汽水域だというのは、このニッパヤシという植物を見ればわかります。
　ちなみに手前にあるザルのような道具は、現地でワイルドベタを採集するときによく使われます。