ベタ・スティクトスは近年カンボジア北部のストゥントレン州にある
メコン河流域の沼沢地などで発見されたスプレンデンス・グループの小型種です。
種名のスティクトスとはギリシャ語で斑紋を意味する言葉で、背ビレに入る紋様を指しています。
本種の色彩や形状は一見ベタ・スマラグディナに近い種類だとは思われますが、
それよりも尾ビレが丸みを帯びており、尻ビレもあまり伸長しない、全体的に小型な印象があります。
それに本種は、スマラグディナよりもエラブタのメタリックスポットが密にはいるのが特徴です。
また私の印象では、発色したときは本種のほうが多少青みが強い印象があります。
多くのスプレンデンス・グループは隣国タイに分布しており、基本的に入手が可能ですが、
このスティクトスだけはカンボジアに分布しており、魅力的な種類にもかかわらず、
「最後のスプレンデンス・グループのベタ」として、長年入荷が待たれていました。
このたび、私のカンボジアの友人が、ストゥントレン州にあるメコン河の支流域、
オウ・リアン・クロウス(Ou Leang Krous)にて、採集した個体を当店に送ってくれました。
この場所は、シンガポール大学の教授によって本種が学術記載された個体群が採集された、
まさに本種オリジナルの生息場所で、スティクトスのなかでもここで採集された本種は、
産地の頭文字をとってOLKスティクトスと呼ばれ、世界的にも珍重されています。
飼育繁殖は、スマラグディナをはじめ、スプレンデンス・グループの種類に準じます。
本種はスプレンデンス・グループのベタにしては、比較的温和な種類ではないかと思われます。
下記の「お買い物ガイド」をお読みになって、内容をご確認のうえご注文下さいね。
水槽に導入直後の発色がまだ見られないベタ・スティクトスのオス個体。
数日後、すごいネオンブルーの発色ともに姿を現した!
ベタ・スティクトスのメス個体。
画像は以前タイより入手した産地不明の個体であくまで参考です。販売する個体はこの画像と異なります。
<ベタ スティクトスの生息地>
ここは学術記載された個体標本が採集された本種オリジナルの生息地です。
本種はスプレンデンス・グループのベタとしては珍しく、多少流れのある場所にも生息しています。